2003/12/10号
DOIT!「かぶらやグループ」最新号のご案内
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早いものでもう12月。新人Mが入社して6ヶ月が経ちました。
これまでの当コラムで散々自分の豪快な忘れっぷりを露呈してきた私
ですが、これには自分を追い込んでこのうっかりさを矯正してやろうと
いう隠れた意図がありました。成果は今のところありません。
ピンチに陥る頻度が他の人より高いのは何でだろう?と思春期以来
疑問に思っていましたが、すべてはこのうっかりさの所為でした。
おかげで小さいときから怒られてばかりの私ですが、社会人になった今
誰も怒ってくれる人がいなくなり、その勢いはとどまることを知りません。
しかし、悪い側面ばかりではありません。
数々のエピソードは後日談として笑いのネタになりますし、度々窮地に立た
されているため修羅場に強くなりました。逆境を楽しむことにも慣れます。
ポジティブに物事を捉えることは幸せに生きるためには必須ですね。
そんな感じでどんな状況下にあろうと、基本的には毎日ハッピーな
新人Mでした。
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DOIT!Vol76「マニュアルは不要!人間力で勝負!」(最新号)
かぶらやグループ(飲食店チェーン)
~ 若者の情熱を掻き立てる徹底本気の人間力経営~
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「やらされている」という意識ではなく「自分の仕事が楽しい」と感じて
いるスタッフがいる店はそれだけで雰囲気が違う。挨拶の仕方、料理の
説明、お見送り・・その一瞬一瞬の動作にスタッフの気持ちがにじみ出る。
お客様の「また来たい」という気持ちはそこに生まれる。
名古屋と東京に20店の飲食店を展開する「かぶらやグループ」はマニュアル
や表面的なサービスより、スタッフ一人ひとりの仕事への気持ちやお客様へ
の思いを大切にする、「人間力」を経営の根幹に据える飲食店。料理の美味
しさに加えてスタッフの元気で人間的な接客が評判になり、どの店もお客様
が絶えない元気な企業だ。
マニュアルを一切作らない「かぶらや」では人間自身がマニュアル。笑顔の
素敵な人は笑顔のNo.1としてお店の笑顔を盛り立て、挨拶No.1は挨拶推進役
として店を引っ張る。アルバイトも社員も関係ない。全員が存在感を発揮す
るのが「かぶらや流」。「やらされ感」で働く社員は一人もいない。見学者
が来るほど有名になった元気づくりの朝礼もすべて社員の発案だ。
働く人の頑張りを心から信じるからこそ出来る経営。若者のやる気がみなぎ
る人間味たっぷりのチェーン店「かぶらやグループ」の人間力経営の秘密に
迫る!
【DOIT!がこの企業に注目する理由!】
● 均一・画一のチェーン化を否定!人間の個性が光る20の店舗!
● 不揃い、失敗も魅力のひとつ!脱マニュアルが高める顧客満足!
● 「自分らしく」がやる気の原点!人間力最優先のマネジメント!
● 見学者が後を絶たない名物「朝礼」!社員による社員の為のやる気づくり!
● お客様第一主義の下では全て平等!バイト・社員の垣根を越えよ!
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DOIT!ホームページ「かぶらやグループ(飲食店チェーン)」
<http://www.blocks-net.co.jp/>
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■鮮烈語録! ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
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「かぶらやグループ」(DOIT!76号より抜粋)
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●代表取締役 岡田憲征さん インタビュー
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▼「要はお客様がどう喜んでくれるか。お客さんって、店に入るときにぐっ
と期待して入ってくるじゃないですか。今日は楽しみたいとか、うまいもの
が食いたいだとか、今日は酔いたいだとかね。その抽象的な100%の期待を
いかに裏切るかですよ。抽象的な100%期待を持ったお客さんが来られたと
きに、いかに具体的に敷居をまたいで出てもらうかですよ。あの子の笑顔
よかったねとか、あの子のサービスよかったねとかね、もう101%めから
小さい感動が始まってくるので。」
▼「今すぐできるのは元気しかないよという。カラ元気だろうが元気は
元気みたいな。それなんですよ、僕が分かってほしいのは。あとは僕らが
言わないでも、親が教えてくれることばかりですよ。」
▼「例えば、ちょっと今日は親戚の人がいっぱい来たから、ご飯を食べよ
うかって、べこたんに行こうかって来てくれたときに、やっぱり親戚の人
が来たからって、なかなか主婦の人がたばこを吸えなかったり、ちょっと
親戚のおっちゃんの前でたばこを吸うのは嫌らしいな、あぐらをかくのは
嫌らしいなとか思うでしょう。せめてそういう人のために、便所にあそこ
は女性用の応接間が作ってあるんですよ。女性用の。応接間というか、
ソファとたばこが吸えるようにしてあるんですよ、便所の中に。そうやっ
ていても喜んでもらえて、そんなところでも店の力って出るものなんです
よ。せっかくスペースがあるんだから、少しでもお客さんに喜んでもらい
たい。そのお客様の立場になってものを考えたい。」
▼「基本的にはみんな平等なんで、誰が偉くて、誰が偉くないということ
はあり得ないと思うし。アルバイトさんが料理長に、この料理はまずいっ
て突き返すのは全然オーケーだと思いますよ。実際にうちはそうしますか
らね。盛りつけが悪かったらガーンとアルバイトさんに返しますからね。」
▼「聞く方の度量の方が僕は大切だと思います。言う勇気も大切だけど、
聞く勇気も大切だと思います。だけど、一番やってはいけないのは、そこで
プライドで、何を言うか、これはこれだって突き返すやつは最低ですよね。」
▼「もうだめでね、あいつ(あるアルバイトスタッフの方)が入ってきた
とき。でも、こいつ、間違いなく、あと数年もすれば放っておいたらその
辺の公園で寝てるなと思って、何とかしてやりたいなと思って。返事もで
きない、働かない、だらだらで、何とかしてやりたいなと思って、毎日、
声は掛けるようにするんですよ、朝ね。」
▼「もうじき40歳になろうしている僕が16歳の坊主としゃべるわけですよ。
これ、俺の子供ぐらいなのになと思いながらも。だけど心を開くことが最初
じゃないですか。飯も食わないしね。でも、あるとき龍司が自分の包丁を買
ってきてね、アルバイトなのに。社員にしてくれと来て、まだ早い、だめだ
と言った。自分の包丁を買って包丁を磨いておったりね。自分のポジション
がうまく回らなかったからと言って、厨房の裏で号泣していたりね、やっぱ
りうれしいですね。ああ、この店をつくってよかったという瞬間ですよね。
ああいうのは一番うれしいです。」
▼「数字が上がってないのを見たりすると、「このやろう」とは思わない
ですよね、かわいそうになと思うね。こいつらはつらいだろうなと思います
よね。頑張ってるのに数字が出んのやもんって。数字で、ばかやろうとは全
然思わないですね。それぐらい僕は信用してますよ。怠けて数字が出ないな
んて、うちの子にはあり得ない。こんなに努力しているのにって思いますよ
ね。」
▼「とにかく立地の悪いところがよかった。そこで成功しなきゃどこでやっ
てもだめだと思って。最初からいい立地でやると、立地にごまかされて、
数字ありきになっちゃうんで、やっぱり力試し、人間力を試されるのは
やっぱりこういう立地だと思うんでね。」
▼「僕らもやる以上は日本を変えてやろうという気持ちでやっていますか
らね。ただ、だらだらっとやっているんじゃないですからね。気持ちはも
う日本を変えてやろうという気持ちですよ。そのために毎日戦っているん
ですから。今頑張らないと生んでもらった意味がないですからね。」
▼「よくみんな命懸けで頑張るとか言うじゃないですか。馬鹿がみんなは
結果に対して命を掛けようとするじゃないですか。命懸けというのは、今、
このとき賭けるからだと思うんですよ。そのときしょぼいときやっていて
結果が悪いから死ぬなんていうのはあほくさいことで、命懸けというのは、
もう瞬間、瞬間だと僕は思うんですよ。それの積み重ねが結果だと思うの
で。」
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心を無にして、裸になって、全力でお客様に向かうとき、そこに飾り物で
ない本物の感情が生まれます。そのときの喜びはたとえ様がありません。
精一杯生きることの充実感が、胸にあふれるのです。
(DOIT!76号:ナレーションより)
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DOIT! 編集部の西川です。12月号のDOIT! がようやく完成しました!
この瞬間がやはりほっとしますね。
今回は久しぶりの飲食業界。「かぶらやグループ」という創業10年の若い
会社です。名古屋と東京に「飯場」「べこたん」「ねじべい」「CHINA5°」
など様々な業態で飲食店を展開しているかぶらやグループ。
(名古屋地区の皆さんご存知でしたか?)
元気な企業があるという噂を聞いて、東京の「飯場」銀座店に行ったのが
数ヶ月前。元気で明るく、そして自由にのびのびとした接客やスタッフの楽
しそうな笑顔にいたく感動し興味を持ったのが始まりでした。
「うちにはマニュアルがないんですよ」。取材を進めていく中でかぶらやさ
んの社員中心の経営、人間がキラキラ輝く人間力経営の面白さがわかってき
ました。
確かにマニュアルでやれば平均点は出せるでしょう。しかしやればやるほ
ど、力を注げば注ぐほど、作りあげたマニュアルを守ることに重点が置か
れるようになっていって、社員のお客様に対する自由な行動や発想、そし
て仕事に対する面白さが失われて行くように思います。
マニュアルに反することをしないという意識が、知らず知らずに、社員の
積極性や仕事の楽しさを奪っていっているのではないでしょうか。
取材の中で、何人かのかぶらやグループのアルバイトさんにインタビュー
をしたのですが、皆、本当に生き生きしていました。マニュアルがありま
せんから、やり方は自分で考えます。どうすればお客様が喜んでくれるか?
どうすれば仕事が面白くなるか?「どうせアルバイトだから・・・」と白
けている人は一人もいません。お客様もその雰囲気がわかるのか、実に楽
しそうです。そしてそのお客様の態度に働く人が勇気付けられ、また楽し
ませようと方法を考える・・・。このサイクルがこの会社の接客をどんど
んグレードアップさせていくようです。
インタビューを見ていただければわかりますが、かぶらやのアルバイトの
人たちの仕事への取り組み意識は相当なものでした。
マニュアルなんて意味が無い。お客様が喜ぶことは何でもやっていい!
こうした風土は、これほどまで人を積極的にさせるのか・・・。
人間を信頼し、尊重する経営の可能性は無限大のようです。
取材を通して改めて、時代が変わって来ていることを実感します。
業務の効率化とか、生産性を上げるとか、標準化だとか、これまで錦の御
旗とされてきたテーマは、確かに素晴らしいものでした。今なお重要な課題
であると思います。しかし、同時に何か大切なものを失ってきたようです。
人間が人間らしく生きる。単純ですがこれからの経営で凄く大切なことでは
ないかと思うこの頃です。
DOIT! 編集部 西川敬一
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