TOP > 代表 西川の気まぐれ日記

2016 年 12 月 27 日 18:23

一年の感謝をこめて

メルマガをご購読いただいている皆さんへ。

今年も何とか毎週欠かさず、コラムを続けることができました。
なかなか文章が書けず、何度も書き直す週もありましたが、続けることができたのは、私の拙いコラムでも「楽しみにしている」と言ってくださる読者のおかげです。
こんな文章を読み続けていただき、本当にありがとうございます。心より御礼を申し上げます。

さて、今年も暮れようとしていますが、皆さんは、年末年始、いつもどのように過ごされていますか?
私は、この一年の終わりは自分や会社を振り返り、私たちを支えてくれた方、お世話になった方へ感謝するための時間だと思って大切にしています。

西川サンタ。クリスマスには、サンタの衣装を着て、社員の子供たちのところへ行きます。お父さんやお母さんが元気で働けるのも、子供たちが元気にいてくれるおかげ。子供のいる社員のところへ行って、プレゼントを届けます。そして社員のご家族には、会社から今年一年の感謝の気持ちと最近の近況を手紙に書いて送ります。

そして、年賀状。年賀状を書いていると、この一年、お世話になった人がたくさんいることがわかります。もちろん昔お世話になった人にも出しますが、名前を見ると、その時のことを思い出します。毎年、どんどん増えてきて今年は900枚近くになりました。ご挨拶に行けない人の方が多いので、年賀状は大切ですね。

大掃除も大切。いつも働く事務所に感謝する時間です。
そして、年末年始の休みには、ひとりになってじっくりと自分を反省し、一年の計画を立てます。忙しいけど、楽しい年末年始。好きな時間です。

最近話題の幸福学という研究では、人は「感謝すると幸福度が高まる」というデータがあるそうですが、私がこの年末という季節が好きになったのは、そういうことなのかもしれません。
来年も感謝の気持ちを忘れずに、頑張っていきます。

2017年が、皆さまにとって素晴らしい一年になりますように・・・
どうぞ、良いお年をお迎えください。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 12 月 19 日 17:44

人の喜びに生きる

バグジーの久保社長と久しぶりにお会いした時、「これを身に付けていると幸せになれるんですよ」とあるお寺のお守りをいただきました。久保さんは、いつもこんな風に人が喜ぶことを考えている方です。

先日発売された、久保さんの新刊「経営者には幸せにするべき5人の人がいる」という本の中にも、“人を喜ばせること、幸せにすること”に全力を傾けてきたと書かれていましたが、まさに久保さんは“人の喜びに生きる人”だと思います。
人が喜ぶこと(幸せ)が自分の幸せだと思う人たちの空気は温かく、傍にいたくなります。逆に、いつも自分のことばかりを考えている人の傍にはあまりいたいと思いません。温かい空気の方に人もモノも集まってくるのでしょうか。

こういうことを考えていると、以前聞いた「たらいの水」という話を思い出します。それは、「たらいの中に張った水を集めようと自分の方へ持ってくる(自分の利益)と、水はどんどん向こうに行ってしまうけど、向こうに押し出す(相手の喜び)と、自然と水は集まってくる」という話なのですが、昔も今も大切なことは変わらないのでしょう。

損のように見えることが幸せの道。
人の喜びに生きる人はいつも幸せで楽しそうです。

カテゴリー :

2016 年 12 月 13 日 14:16

謙虚なリーダー

先日、DOIT!でもお馴染みのヨリタ歯科クリニックの寄田院長、バグジーの久保社長、そして西精工の西社長も参加していただき、実践学習会(弊社主催セミナー)のOB会を開催しました。
それぞれの経営者とは、いろんなところでお会いしているのですが、三名がお揃いになることは滅多になく、私も少し感動しながらお話をしていました。

寄田院長、久保社長、西社長。それぞれ業種も地域も違う会社ですが、経営に対する思いは全く同じ。「働く人に幸せになる会社をつくりたい。」という情熱は共通しています。そして、この経営者の方たちと接している時に「共通しているな」と感じることがもうひとつあります。
それは人としての謙虚さです。
例えば社員の方と話されている時でも、決して自分が偉いんだというような空気を出されません。誰に対しても気さくに話しかけられますし、社員の方も社長に対する緊張感がありません。それは、社外でも同じ。ご一緒に食事をしていると、食事を運んできてくれる人に対して、必ず「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えられますし、掃除の方に対しても必ず挨拶をし、笑顔でお礼を言われます。

また、私たちのセミナーで講師としてお招きしたときも、講演中でも、打ち合わせ中でもいつもノートを開かれ、素晴らしいと思ったことをメモされます。学び続ける姿勢にいつも感動を覚えます。 経営者は自分の思いを言葉で伝えることも大切なのでしょう。しかし、普段のこういう姿勢に社員が見たりする方が何倍も、大切なことが伝わっている気がします。
こんなリーダーがそばにいると、傲慢になったり、学ぶ姿勢を忘れることもないでしょう。

謙虚さがいちばん。誰に対しても、どんな時でもそれを忘れずにいたいと思います。


P1010278

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 12 月 09 日 17:14

スターバックスの「考える接客」

私もよく利用するスターバックスには、いわゆる接客マニュアルがありません。
家庭でもなく職場でもない「第三の場所」を提供すること、心豊かな体験を提供することが同社の理念です。
だからこそ、店舗や商品にこだわるだけなく、スタッフもその提供に貢献していくのです。

以前、スターバックスの役員のお一人が、日本経済新聞社のインタビューで記者の「マニュアルがないことの狙いは何ですか?」という質問に対して次のように答えておられました。
「スターバックスが最も大事にしていることは『人々の心を豊かで活力あるものにするために、一人ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから』というミッションです。
お客様に感動体験を提供して、人々の日常に潤いを与えるために何ができるか。従業員であるパートナーが独自に考えて行動しています。」

「私たちの接客は、お客様にどうしたら喜んでもらえるかをコミュニケーションしながら『察して』考えるのが基本です。もし接客をマニュアル化したら、何も考えなくなると思います。
例えば『お客様がお店に入ってきたら挨拶をする』というマニュアルがあったら、挨拶をすることが目的になる。すると、何のために挨拶をするのかすら考えなくなってしまうはずです。スターバックスでは挨拶はお客様の状況を察するためのアプローチのひとつだと考えています。」

マニュアル(決まり)がないから、自分で考える。
機械のような接客ではなく、その場でその場で何をしてあげれば喜ぶのかを考えるからお客様も嬉しくなる。
自分で考えていくから、スタッフのやりがいも高まっていく。
素晴らしいスパイラルが回っています。

これは何も接客のことだけではないはず。やはり指示命令ばかりでは人は育たないのでしょう。
怒られないようにしよう、言われたことだけやっておこうという仕事では、やりがいも生まれません。
やはり、スターバックスさんのように、理念に向かって一人ひとりが自分の意思で考えて行動することが、会社にとっても働く人にとっても大切なんだろうと思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 11 月 28 日 18:43

社員満足と社員の幸せ

この10年ぐらいの間に「社員満足」という言葉が盛んに使われるようになってきました。もちろん私も使ってきましたが、どこか違和感がありました。

先日、ネッツトヨタ南国の横田相談役の講演をお聞きした時、「満足と幸せは違うものです。満足は見えるもの、損得、経済、お金、量、目標などのこと。幸せとは見えないもの、心、質、道徳、利他、目的などのことである」と仰っていました。つまり、社員満足の「満足」が示すのは、「給料、賞与、休み」などの見えるものであり、ただそれだけで幸せは実現されないということです。

確かに、働く人の幸せは、給料や待遇だけではありません。誇りを持てる仕事ができること、その仕事を通して成長できること、チームワークのいい職場で働けること、人に喜ばれる仕事ができること、誰かに認められたリすることも幸せにつながっています。
しかし、幸せはもっと奥が深い。日々健康で過ごせること、家族が仲良く、自分の好きなことし、よい友人に囲まれている・・・そんなことまで含んで使われているという気がします。

いい会社の経営者がこの言葉を使われる時、「社員の人生を幸せにする」という覚悟や愛を感じます。こうした会社では、社員の家族が病気の時や困った時に会社で面倒を見てあげたり、会社を辞めていった人が相談に来ても、しっかりとサポートしてあげたり、本当に「自分の家族」のように大切にされています。

業績向上の目的のために社員満足に取り組むという発想はどこかおかしい。こんな風に働く人の幸せを願い、人を大事にする経営者のもとで初めて、いきいきした活力が生まれ、それが良い業績につながり、結果として経済的な満足も実現されるのではないでしょうか。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 11 月 24 日 10:41

体験して気づくこと

先日、弊社が主催している「実践学習会」の一環で、長野の伊那食品工業さんを訪問してきました。塚越会長のお話、社員さんとの対話をした翌日の朝、私たちは、特別に、毎朝行われている「かんてんぱぱガーデン」のお掃除を体験させていただくことに・・・。
なぜ、社員の人たちは朝早くきて自主的に掃除をするのだろう?
昨日の段階では、まだよくわからないという人もいました。そしていよいよ体験・・・。

落ち葉の季節、庭のあちこちに紅葉が落ちています。私たちはある区間を箒で清掃したのですが、この体験の中で、参加者の皆さんにも、いろいろな気づきがあったようです。
ひとつは、「みんなでやると力がでる」ということ。一人で掃除をしていると「嫌だな」と感じることもあります。今回、みんなで一斉に列を組んで掃除をしていったのですが、何か一人でやっている時以上の力が出て楽しくなっていくのです。昔から、「みんなでやる」ことを大切にされてきた伊那食品工業さん。その意味が少しわかった気がしました。

もうひとつは、「綺麗にすると綺麗でないところが気になる」こと。これも皆さんが気づかれたことですが、落ち葉はいたるところに落ちていて全部を綺麗にすることはできません。時間がくるとどうしても残ってしまいます。比較してみると、どうしてもそこが気になり、「やりたい」という気持ちが沸き上がってきます。義務感ではなく主体的に掃除をするこの会社の社員さんたちも、こんな風に思われているのかもしれません。

そして、「掃除は面白い仕事」ということ。掃除は確かに単純な作業かもしれません。でも、実際やってみると、箒の使い方、掃く順番、力の加減など、様々なことが大事だとわかってきます。参加された皆さんが、どんどん夢中になる姿を見ていると、仕事は向き合い方だと気づきます。一所懸命に取り組むと、奥がわかる。奥がわかると面白くなる。手を抜いてしまうから、面白さまでたどり着かない。まずは本気でやることですね。

たかが掃除、されど掃除。
やってみるといろんなことがわかります。

P1010090

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 11 月 17 日 10:31

人工知能と未来

先日読んだ「人工知能(AI)と経済の未来~2030年雇用大崩壊~」(井上智洋著:文芸春秋発行)という本にショッキングな未来が描かれていました。

今、iPhoneの「Siri」、掃除ロボットの「ルンバ」、囲碁やチェスのAIのようなに、人工知能が我々の生活の中に登場しています。これはある機能に特化した人工知能は「特化型人工知能」というもので、その先にあるのは、人間の脳のように状況に応じて判断したり、学習しながら賢くなる「汎用型人工知能」と呼ばれる進化した人工知能。2030年には開発されるだろうと言われています。それを搭載したロボットが世の中に普及し、工場は完全自動化。事務作業もすべてロボットが行い、サービスの分野でも人の変わりにロボットがやってくれるようになり、2045年頃に働く人が全人口の1割(奪われにくい分野の仕事はクリエイティブ系、マネジメント系、ホスピタリティ系)になるというショッキングなことが書かれていました。著者はそうした失業問題を解決するためにはベーシックインカムの導入が必要だと提言しているのですが、どこまでその予測通りになるかは別として、私たちの「労働」は、もう十数年後に大きく変わることは間違いなさそうです。

人類が幸せになるように進化してきた産業が、人類の幸せを奪ってしまっては意味がありません。私たちが労働から解放された時、どんな暮らしが待っているのでしょうか?私たちにとっての「幸せ」はどんなことなのでしょうか?いろいろと考えるキッカケになりました。人工知能が人間の脳を超える世界はもうそこまで来ています。

カテゴリー :

2016 年 11 月 08 日 14:59

お客様に喜ばれる営業とは

先日、社内の勉強会で講師の山崎宣次さんから次のような問いかけをいただきました。
「お客様が“売り込まれた”と感じる営業と、そうでない営業の差は何だろうか?」。

一般的にお客様は「売り込まれること」に恐怖感がありますし、「買わなければならなくなる」というプレッシャーを感じます。営業の本などには、いかにこれを突破するかなどと書かれていますが、その「突破」という言葉自体にも売り込みの気持ちが透けています。強引に売り込むとお客様は逃げてしまいます。かといって説明をしなければ売れません。
ここにどんな差があるのでしょうか。

山崎さんは、その違いを「お客様が自分でニーズを語れるように情報を提供し、自分が判断できる状態にある時にクロージングされるか」「その状態にない段階でクロージングされるか」と解説してくださったのですが、確かに実感としてもそう思います。
その商品が必要かどうかを自分で決めるためには、いろんな情報が必要です。だからこそ、お客様が自分のニーズを自分で語れるようになるように説明をする。お客様自身も、自分にとってそれが必要かわからない場合も多くある訳ですから、マニュアル通りに説明してもうまくいきそうにありません。
なかなか難しいですね。答えはなさそうです。だた自分がお客様の時にいちばん気になるのは営業マンの心の向き方。私のことを親身に考えて相談に乗ってくれる人ほど頼りになる存在はありません。

以前、私が信頼する人が、「私は、お客様の家族のような存在になりたい」と話をしてくたことがあります。確かに自分の家族と思えば、じっくりと相談にのるでしょうし、販売後をしっかり考えて選んだほうがいいよと、売ることを忘れてアドバイスするはず。
「営業」を忘れたところに、本当の営業の極意があるのかもしれませんね。

カテゴリー :

2016 年 10 月 25 日 10:01

ホスピタリティについて思うこと

「ホスピタリティ」ということを考えていると、奥が深いなあ、といつも思います。
狭義の定義では、人と人(主人と客人)の関係における、思いやりやおもてなしの考え方。
お客様を喜ばせてあげたい、お役に立ちたいという気持ちで主人が客人のために何かを行い、それを受ける客人が喜びを感じる。客人が喜びを感じていることにまた主人が喜びを感じる。
つまり「相互に喜びが通い合う」こと。
私が、ホスピタリティの素晴らしいと思うところです。

自分がモノやお金をもらうことも幸せですが、やはり幸せは、人と人との関係において高まっていくもの。
「人の喜びのために行動すると自分の幸せが高まる」ということは統計学的にも実証されているそうですが、社員がホスピタリティを意識し行動することは、働く人の幸せにつながっていくはずです。

ホスピタリティの広義の定義は、主人と客人の関係だけにとどまりません。
となりの同僚に対しても喜ばせてあげたいとホスピタリティを発揮すること。
家族との間にも思いやりは大切です。
自然環境を守りたいとゴミ拾いに行く人も、自然に対する感謝の気持ちや思いやりに満ちているからそんな行動に駆り立てられるのでしょう。
ホスピタリティの精神は無限に広がっていると言われています。

考えてみれば、人類は昔からお互いが助け合って生きてきているのですから、ホスピタリティを発揮するということは、私たちのDNAに刻まれたものなのかもしれませんね。
ただ、お金儲けや自分の成功ばかりに目が向いてしまうとそれに気づかなくなってしまう傾向になるのもホスピタリティが心の問題だからでしょう。

これは個人的な感覚ですが、3.11の震災を契機として、なんとなく、日本の中にこのホスピタリティの大切さに気付く人が増えてきたように思います。
儲けることばかり追求していても、誰も幸せになれないと気づいてしまったのかもしれません。
人が幸せになる経営をめざすうえでも、よりよい社会のためにも、みんながこのホスピタリティを学び合い、発揮していくことが大事だと、改めて思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 10 月 18 日 09:56

皆さんと一緒に「使命感」について考えました。

10月12日。
第17回目の「日本を元気にするセミナー」を開催しました。
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!

午前中は「人を輝かせるリーダーのあり方」。大久保寛司さんのセッションです。
そこにいるだけで人が笑顔になる。やる気になる。
リーダーの存在感、あり方について対話を交えて講演をしていただきました。
「人を変えようと思っていた」と参加された方が、口々に自分の対する気づきをもたれたようでした。

そして午後。今回のテーマは「使命感がもたらすチカラ」です。
「使命感とは何か?」という大きなテーマ。
頭では大切なことだとわかっていても、あなたの使命は?と問われるとなかなかすぐに答えられるものではありません。
その手がかり得るために、ゲストのバグジーの久保社長、西精工の西社長、そしてそれぞれの会社の社員の方のお話をお聞きしながら、会場全体で考えてみよう。それが今回のセミナーのコンセプトです。

「使命感と責任感、何が違うのだろう?」
「使命感はどうすれば持つことができるのか?」
そんな話し合いの後にご登壇いただいた、お二人の経営者の人生観・経営観。
社員がいきいきと働く会社を作ってこられた方ならでの言葉が心に沁みていきました。

・使命とは、命を使うこと。人生という限られた時間の中で、何に命(時間)を使うのか。
自分の幸せのためではなく、誰かの幸せのために生きること。それが使命感ではないか。
・仕事に本気になるためには、お互いが信頼しあう仲良い人間関係の職場が必要。
・人に喜んでいただくことを体験する場をつくってあげる。
・人の良いところを伸ばして、自信を持たせてあげる。
・いい人生を送るための「良い習慣」(早起きや感謝することなど)を育てる・・・

数々の挫折、失敗、絶望の経験の中で、これが自分の使命だと気づかれたお二人のお話は申しわせたように一緒でした。

使命感は利他の中にある。
確かに自分の利益を目標にしたり、「金持ちになってやる」という目標は、情熱があったとしても使命感とはいいませんね。

人のために、いい社会のために自分の人生をささげて取り組みたい。
そんな内側から燃えるような使命感に突き動かされて生きていく人生は喜びで満ちていると思います。
西精工、バグジーを代表して話をしてくれたお二人の若い社員の方も、毎日の仕事に喜びを感じながら働いておられました。

対話のいちばん最後の問いは、「あなたの使命はなんですか?」というものにしました。
使命はなかなかわからないかもしれませんが、この問いを問い続けることはできる。
そんな思い込めた最後の問い。

私たちブロックスの社員にとっても、それぞれが自分の使命を問い続けたセミナーでした。
また来年も新しいテーマに挑戦していきます!

カテゴリー : セミナー

2016 年 10 月 13 日 09:54

自分の可能性を信じる

先日、織田友理子さんの講演会に行ってきました。
織田さんは遠位型ミオパチーという、まだ治療薬の開発されていない難病と闘っている女性です。
年々、身体中の筋肉が失われていく病で、今は歩くことも自分で食事をすることもできません。

1年前、織田さんご夫妻に出会ったことがきっかけで、ドキュメンタリーDVDを作成しました。
二人の生き方に私が感動したことが発端なのですが、同じ病気で戦っている患者会の皆さんのご支援になればと収益の一部を寄付しています。

この1年、友理子さん、そして支えているご主人の洋一さん、子どもさんとお付き合いするようになり、私が織田ファミリーから学んだことはたくさんあります。
ここではすべてを書ききれないのですが、いちばん学んだことは友理子さんの前に向かう生き方です。

彼女は「自分の可能性を自分が信じてあげる」ということをいつも仰っています。
歩けない、化粧ができない、子どもを抱くことができない。私たちからみると友理子さんの生活は「できないこと」ばかりですが、彼女はどんな時も、「できること」に目を向けようとしています。
考えること、話すこと、車椅子で行動すること。私にできることはある。
出来ないことに目を向け、自分の可能性を閉ざしてしまうのではなく、できることを見つけて挑戦する。
それが友理子さんが、病気から学ばれた生き方です。

確かに自分は障がい者であり、難病患者であるが「かわいそうな存在」ではない。自分でかわいそうな存在であると思わないと決めているのです。だから涙で訴えることも、同情を誘うこともれません。

自分の可能性を、自分自身が信じてあげる。
織田さんを見ていると、世の中には可能性しかない、そんな勇気がわいてきます。

もし、よろしければ、弊社のDVD「Walker~私の道~」で、織田さんの生き方にふれてみてください。
(定価:2000円/収益金の一部を遠位型ミオパチー患者会に寄付しています)

「Walker~私の道」
→ https://www.doit-fun.jp/shopping/products/detail.php?product_id=112

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 10 月 05 日 09:52

4つの質問

あるセミナーに参加しました。
私も後半で講演をしたのですが、その前に私の友人であり、いつもいい会社について語り合っている 知り合いのファシリテーターが、参加者に以下のような質問を投げかけ、対話をしてもらう時間がありました。

正解はない「問い」なので難しく考える必要はありません。
仲間同士で話し合ってみるといろいろな気づきや発見があると思います。

① あなたにとって「良い会社の条件」とは?
② 「良い会社の条件」を満たすであろうと思う会社は?(イメージする良い会社)
③ もし一生暮らしていけるお金が手に入ったとしたら、あなたは今の会社で働き続けますか?
④ ③で、もし働き続けないとしたら、その理由は?

皆さんにとって、「良い会社」とはどんな会社ですか?
「働く理由」は何ですか?

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 09 月 29 日 11:57

「日本を元気にするセミナー」に思うこと(10月12日開催)

私たちが毎年開催している「日本を元気にするセミナー」は、今年で17回目になります。
時々「よく続けられていますね」と言われることがありますが、これは、私たちの力というより支えてくださる方のおかげだと思っています。
DOIT!で出会った経営者、応援してくださる先生方、何よりも、毎年全国から集まってくださるお客様がいてくださるからこそ、続けていくことができています。

効率化、合理性、拡大優先の経営が良いとされてきた時代の中で、人が中心、働く人が幸せになる経営と叫んでいても、始めた当初は、なかなか受け入れられませんでした。
例えば、「朝礼に1時間もかける」という経営者のお話には、「そんな時間があったら、仕事をさせるほうがいい」という反応ばかり。

それはそうですよね。効率重視の視点からみたら1時間なんて無駄にみえるのは仕方ありません。
それでも、じっくりとお話を聞いていただくと、その無駄が組織の中の絆を生み、働く人の意欲を高め、成長の原動力になっているということがわかる。いい会社の経営者が大切にされていたのは、業績拡大ではなく働く人の幸せなんだと気づかれる。吹っ切れたように、「経営の本質を考える機会になった」という感想を仰ってくださる参加者がたくさんおられました。

そんなセミナーも17回目。
今回は「使命感がもたらすチカラ~やらされ感ゼロの燃える生き方・働き方~」というテーマで開催します。
燃えるような心で働くには?使命感に燃える組織づくりとは?バグジーの久保社長と西精工の西社長、そして、それぞれの社員の皆さんをお招きしながら考えていきます。
午前中のセミナーは既に満席に近くなっていますが、午後の日本を元気にするセミナーはまだ若干、お席があります。
一度参加してみよう!と思われる方は、ぜひ、この機会にご参加いただければ幸いです。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 09 月 26 日 15:58

池井戸作品の中の“働く人達”

遅ればせながら、池井戸潤氏の小説、「陸王」を読みました。
ヒットした半沢直樹シリーズや「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」など、いろいろと読んできましたが、今回も池井戸ワールドがさく裂。一気に読了してしまいました。

今度の舞台は埼玉県行田市にある老舗の足袋業「こはぜ屋」。衰退する業界で100年続いている会社ですが、あることがきかっけで足袋の技術を生かしたランニングシューズを開発することに。資金難、素材探しなど、様々な障害に出会いながらも、仲間と共に新しい靴を作っていくという物語です。(モデルになったのは埼玉県で足袋一筋3代続く「きねや足袋」という会社だそうです)

池井戸さんの小説には、いつも下町の中小企業の人たちが、人と人とのつながりを大切にしながら、逆境を乗り切っていく姿が描かれていますが、私は登場する人達それぞれが、自分の職業に誇りやこだわりを持ち、金儲けより、人が喜ぶことを大切にしながら不器用に生きている姿が大好きです。
今回も、主人公の他にも、社長を支える経理の社員、伝説のシューフィッター、倒産した社長、自分の仕事に誇りを持つ生産現場の社員さんなどが登場するのですが、自分の個性を発揮しながら、誰かの役に立てることを自分の喜びとしながら働けることが、何よりも幸せなことなんだと、改めて思います。

自分の作品が、社会人の指針のように受け止められていることに対して、池井戸さんがある雑誌でこんな風に話されていました。
「私は、“仕事とは何ぞや”なんて全くと考えたことがないけれど、そういう読まれ方をすることは、それだけ読み手に現在の職場や仕事に悩んでいる人が多いことでしょうか。私がいちばん大事に思っているのは、何をやっていようと元気で楽しく働いていけたらそれでいいということ。」
皆さんは、池井戸さんの小説でどんなことをお感じになられましたか?

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 09 月 15 日 14:13

少し手間がかかっても・・・

先日、地元の友人がこの前行った飲食店について、「あの店はすぐにお皿を下げに来る」とお店の対応について不満を口にしていました。
さすがに「早く帰ってほしい」という気持ちはないだろうと思いますが、食べた傍からすぐに皿を片付けられるのは、何かせかされているようで気分の悪いものです。

お店側にしてみれば、早く皿を下げて洗い物を早く片づけたい。回転を速くして効率を上げたいという気持ちなのでしょうね。
経営にその観点も必要です。
でも、たったそれだけの行為でお客様を不快な気持ちにさせてしまい、お客様を失ってしまっているのだとしたら勿体ないし、ましてや悪い口コミまで広がってしまっては本末転倒です。

効率を優先する、しないという話で思い出すのは、DOIT!の川越胃腸病院の映像です。
映像の中には看護師さんが、定期的に行う検温のために患者様のお部屋に行くシーンがあります。しかし、患者様が寝ておられるので検温をやめ、詰所に帰っていきます。その看護師さんにお話を聞くと「これまでの病院だったら、仕事をしてこないで帰ってきたら上司から怒られたけど、この病院は違っていて目から鱗のような気持ちになった」と言っておられました。
効率の観点からいえば二度手間になる「検温をしない」という行為。この病院はあくまでも患者様の気持ちが優先され、それが全体に共有されているようです。

効率よりもお客様の満足。本当はどの会社もそうしたいと思っておられることではないでしょうか。
しかし、一人ひとりのお客様に合わせるなんてことをしていたら経営はできない。そんな思いもあるはずです。
それでも川越胃腸病院さんは、「できる限りやってあげよう、お客様の喜びに答えてあげよう」ということに努力する。多少効率が悪くなっても、多少、ひと手間増えてしまったとしても、お客様の喜ぶ顔が見たいと思うからこそ、つい、やってしまう。
お客様に支持され成長している会社には、そんな気持ちにあふれている人であふれています。
出来るか出来ないかはわからないけど、「できる限り、やってみる」これの気持ちが大事なのかもしれません。

一足飛びには、そんな文化には近づけないかもしれませんが、個々の状況においてはできることもあるかもしれません。
私たちも、少しの手間を惜しんでお客様のお気持ちに不快を与えてしまうようなことをしていないか、もう一度見直してみようと思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 09 月 06 日 14:42

“一生懸命モード”への「ルーティン」

「この仕事を1時間で終わらせるぞ!」
こんな時、昔から、儀式のようなことをしてから仕事を始めます。
取材のまとめをする。文章をつくる、企画書をつくる。
集中して仕事をしたい時は、私にとっては、「取り掛かり」が、かなり重要です。
自分のルーティンです。

まず、机の上の余計なものを仕舞う。
次にパソコンのポジションを決める。
そしてコーヒーを一口飲む・・・。
そしてパソコンのキーボードを叩いていきます。

そうすると、だんだん、心が落ち着くというか、集中できるようになっていきます。次第にそのことで頭がいっぱいになってきて、自分の抱えていた別案件のことも、仕事の前に気になっていたことも消えていくのです。

いつも不思議に思うのですが、私の場合、集中してくると「一生懸命モード」にスイッチが入り、何かのスポーツか、ゲームをしている時のような、「面白い」「楽しい」という気分になってきます。
そんな時は、例えアイディアに詰まったとしても、「その壁を乗り越えてやろう」という気持ちにもなるし、「もっといいものにしよう」という気持ちになってきます。
私にとって「一生懸命」と「楽しさ」は完全にリンクしています(笑)。

これは、私の経験だけの話ですが、どんな仕事でも、「一生懸命やる」ことを先に取り組み、その状態を作り出していくと、きっと後から「楽しい気持ち」が沸き上がってきます。その心の状態をつくる「ルーティン」が、私にとって「取り掛かりの所作」なのだと思います。

「つまらない仕事だ」と決めているのも自分の心なら、「面白い」と決めているのも自分の心。
「仕事を面白くする方法」を身につけてしまえば、世の中から「つまらない仕事」はなくなるかもしれませんね(笑)。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 08 月 31 日 10:52

「チェンジなりきりプログラム」って何?

元宝塚歌劇団の妃乃あんじさんは、震災以来ずっと、東北で被災地支援の活動を続けておられる女性です。

運動不足になりがちで、精神的なストレスを抱えている子供たちに元気になってもらいたい・・・
妃乃さんは、宝塚で身に着けた自分の歌やダンスを活かしたミュージカルで被災地を元気づける活動をはじめました。

昨年、ある方のご縁で、私たちその活動を知り、私たちもご支援をしています。

「changeなりきりプログラム」は、「三匹のこぶた」や「桃太郎」などの童話がチーフの子供向けミュージカルです。題名の通り、子供たちが童話の主人公になりきり、ストーリーの中に入って劇を楽しむ創作のミュージカルです。

このミュージカルが先日、東京・調布で開催されたので、私も参加してきました。

妃乃さんが舞台に立つと、早速、ストーリーが始まります。
「桃太郎」ですから、まず桃から生まれるところが最初の盛り上がり・・・。
映像に合わせて、子供たちが桃から生まれてきます。その後、きび団子を家来に渡したり、鬼退治に行くのです。参加しているのは3~10歳ぐらいの子供たちでしょうか。
みんな、目をキラキラさせ、主人公になりきっています。

このプログラムの特徴のもうひとつは、この劇の中で防災の大切さや人への思いやりの大切さなどが学べるところ。楽しみながら生活するうえで大切なことを学べるので、今、評判を聞いた学校や幼稚園から「うちでも開催してほしい」という声が舞い込んでいるそうです。

小さな子供さんがおられる皆さんには、ぜひおすすめします。親も楽しめますよ。
そして、ぜひ、舞台の中で使われる映像(ブロックス制作)もご覧ください!

●お問合せ・舞台の開催予定などはこちらへ・・・
一般社団法人changeホームページ
http://ch-ange.jp/

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 08 月 24 日 11:33

修羅場が人を成長させる ~井村コーチに学ぶ~

連日、リオで活躍する選手たちのメダル獲得の話題で日本中が盛り上がっていますが、私もたくさんの感動をもらいました。内村選手、タカマツペア、吉田選手、伊調選手・・・。この4年間、どれだけ皆さんが、苦しい練習を続けてこられたかと思うと、胸が熱くなります。
団体でも銅メダルを獲ったシンクロ日本代表。その立役者と言われているのが、「シンクロの母」と呼ばれている井村雅代コーチです。鬼のような厳しい指導で、選手を「追い込んでいく」という練習はかなり有名になりました。
日本代表に選ばれる選手ですから、個々は「それなりに頑張っている」と感じている。しかし、世界一になるには、「それでは足りない」のだと、井村さんは、ずっと選手に言ってこられたそうです。1日11時間。自分の限界をはるかに超える練習をやり通した選手の皆さんは、技術も向上したのでしょうが、それ以上に「精神」が磨かれたのではないでしょうか。

私たちの仕事の中でも、精神が鍛えられるときがあります。
この前まで新人だと思っていた人が、しばらくして会うと「顔つきが変わっているな」と感じることがあります。そんな時は、往々にして、「仕事上で追い詰められた体験」を乗り越えてきたときです。逃げ出したくなりそうな辛い場をグッと踏ん張り、逃げずに頑張ってきた人が何かをつかんだ時に、「いい顔」になっていくのでしょうか。
そんな修羅場を乗り越えると、今まで見えなかったことが見えるようになります。
仕事の景色が一変することがあります。
そこから、また仕事が面白くなっていくのだとしたら、人生にはやっぱり「修羅場」が必要なのかもしれませんね。 私たちには、追い込んでくれるコーチはいませんので、自分で自分を追い込んでいくしかありません。

****************************************
~井村雅代コーチの言葉~
「一流選手になる人は、何か壁にぶつかったとき“自分には才能がない”“仕方がない”と諦めるのではなく、“自分は頑張ってきたつもりだけど、おそらく頑張り方がまだ足りない。だから、もっと頑張ろう”と素直に思える。あるいは、“なんとか壁を突破する方法はないか”と前向きに考えられる姿勢を持っている。悪くいえば、“しつこい”ともいえます(笑)。」

「指導をする上で「具体的なゴールがしっかり見えている」ことが何といっても大切です。その子をどうしてやりたいのか。どんな演技をさせて、どんな結果を出させてあげたいのか。そのために、どんな技術をいま身につけさせなければいけないか。そういうゴールがあやふやなままで、ただ「頑張れ」なんて言っている人は指導者失格です。」

カテゴリー :

2016 年 08 月 18 日 15:26

「ご機嫌な心」の大切さ

 リオ・オリンピックが盛り上がっています。毎日のようにドラマが生まれ、寝不足の方も多いのではないでしょうか。

 先日、このリオ・オリンピックに教え子を3人送り出している、スポーツドクターの辻修一さんにお会いし、強い選手になるためのメンタルについて教えていただきました。その極意は、「揺るがず、とらわれず」を持つための「ライスキル脳」を持つことだそうです。

 人は、外側の出来事に対して何がしらの意味づけをします。「今日は雨」→「憂鬱だ」と思うのは、勝手にそういう意味をつけて、心の状態を悪くしているだけ。本当は「憂鬱な雨」などありません。ライフスキル脳というのは、「憂鬱なのは、勝手にそんな認識をしている」ということを知り、そのことにとらわれない心の状態をつくることです。

 「オリンピックには魔物がいる」というのも、勝手な意味づけだと辻先生は言います。そんなことにとらわれず、揺るがない心の状態を作り出せることを、辻先生は「ご機嫌な心」と呼んでいます。不機嫌な状態(揺るいで、とらわれている)では、いい仕事はできません。最高のパフォーマンスを出すためには、自分で自分を元気にする、自分で自分の機嫌をつくる。自分の心の状態を整えることなのだと仰っています。 しかし、人はつい外側の出来事に心を揺さぶれ、とらわれてしまいがち。では、そのためにどうすればいいか?3つの脳の使い方のスキルを教えていただきました。

 ひとつは、「今に生きると考える」こと。過去や未来に思いをはせると、不安や後悔というストレスが生まれます。だからこと、今、この瞬間にフォーカスを当てる。「今に集中しよう」という脳の使い方が大事だということです。

 もうひとつは、「一生懸命を楽しむと考える」こと。この試合に勝ったら・・・、この営業が成功したら・・と結果ばかりに目が向くと、どんどん苦しくなってしまいます。結果ではなく、この瞬間に挑んでいる今を、一生懸命やっていることを楽しむことが、良い心の状態を生むということ。「結果の楽しい」から、「一生懸命の楽しい」へ脳を切り替えることなのです。

 最後に教えていただいたのは、「ありがたいと考える」こと。サッカーの長友選手はスランプになったとき、心の余裕をなくし、視野が狭くなっていたそうです。しかし、今、ここにいることが「ありがたい」と思えたとき、心の余裕が生まれるようになったといわれています。スポーツにおいても、感謝することは、心の状態を整える素晴らしい考え方なのです。
 仕事に不安を感じたら、愚痴や不満が多くなってきたなと思ったら、それは心の状態が乱れていること。勝手に意味づけをしてとらわれているだけなのかもしれません。今、この瞬間の仕事に没頭してみる。一生懸命を楽しんでみる。今、ここにいること、支えてくれている人に感謝する。ご機嫌な心を持ち続けたいですね。

カテゴリー : BLOCKS メルマガコラム

2016 年 08 月 09 日 17:37

ハサミのチカラ ~美容師さんたちのボランティア活動~

忙しく仕事をしていると、つい、「仕事を処理する」という意識になってしまいます。早く終わらせる、効率よくやる。
そのことで頭がいっぱいになってしまうことがあります。
本当は、その仕事を提供した「価値」が目的なのに、「早く処理することが仕事なんだ」と勘違いをしてしまう。「やりがいがない」と感じるときは、きっとそんな時かもしれません。

私が親しくさせていただいている美容師さんの勉強会グループ「ウッディチキン」の皆さんは、毎年、有志の人たちで、フィリピンの貧しい人たちのところを訪問し、普段、美容室などに行ったことがない人たちに、カットをしてあげたり、貧しい生活から抜け出せるようにとカットの技術を教えたりされています。
先日は、フィリピンの中でも差別を受けている部族の村に行かれたそうです。いつも馬鹿にされ、見た目に自信がもてない人たちに、結婚式をしてもらおうと、日本からウェディングドレスを持って行き、カットやネイルで綺麗にし、結婚式をあげてもらいました。

最初は自分の姿をみることもためらう人たちが、きれいになっていくうちにだんだんと笑顔になり、涙を流して喜んでくれたそうです。
その活動に参加された美容師さんは、「美容の仕事は、カットをすることではない。美しくしてさしあげることで、生きることの喜びや前に向かっていく勇気を与える仕事なんだ」と自分の使命、美容師の仕事の意義を再認識されるのだ、主催者の方から伺いしました。

その活動は「ハサミのチカラ」という名前です。まさに、たった一本のハサミで人を笑顔にできるのは、美容師さんにしかできません。
歯医者さんは、歯を治すことが仕事ではなく、健康で楽しく暮らせる幸せを提供するのが仕事。ホテル業は、部屋を売るのが仕事ではなく、旅の大切な思い出をつくることが仕事。「自分の仕事は、誰の、どんな幸せに役立っているのか」と考えてみると、すべての仕事には、尊い使命があり、誰かを幸せにする仕事なのだと思います。

つい、つい、忘れてしまう仕事の本来の使命。
あなたの仕事には、どんなチカラがありますか?

※ハサミのチカラの映像がこちらからご覧になれます。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 08 月 02 日 11:48

関心の幅、思いやりの深さ

川越胃腸病院(DOIT!91・92)の望月院長は、患者様お一人おひとりともしっかりと向き合っておられますが、それ以上に、職員一人ひとりをしっかりと見ておられます。

院長は毎朝、いろんな部署を回られて「おはよう!」と声をかけられます。
その時、もしも、しんどそうな顔をしている人や、悩みを抱えているような職員がいたら、すぐに対応されるのです。職員の心の向き方、気持ちに、細心の配慮をされています。

DVDのインタビューで、こんなことを話しておられます。

「あの子たちが朝、“おはよう!”って笑顔で言ってくれたら、こちらまでハッピーになりますもんね。だから、もし、あの子たちを本当にハッピーにしてあげられなかったら、私の力が足りないと思います。いえ、力が足りないんじゃないですね、私の心が足りない。力は、みんなどうってことないですから。」

望月院長は、一人ひとりの気持ちだけでなく、それぞれの家族のこと、その思いやる目線の奥には、一人ひとりが自分の子供であり、一人ひとりの「人生」を見ておられるような気がします。

職員のことを「あの子たち」と呼ばれるのも、そんな気持ちの表れなのでしょう。
リーダーは「部下に関心を持つことが大事だ」と、いろんな本に書いてありますが、その関心の幅や思いやりの深さは、人によって大きな差があるのかもしれません。

思い出に残る先生、思い出に残る上司・先輩。思い出に残る人は、心に寄り添ってくれたり、家族のことまで心配してくれた人ばかりです。

素晴らしいリーダーと言われる人は、きっとこの「関心の幅・思いやり深さ」が大きな人なのでしょうね。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 07 月 27 日 11:46

京都から日本を元気にする会社、京都のウエダ本社さん

京都にある「ウエダ本社」さん(代表:岡村充康社長)http://www.ueda-h.co.jp/ は、事務機やオフィスづくりの総合商社です。お客様の本当に役に立つ会社になるためには、単に事務機や家具を販売するのではなく、働き方や生き方、また地域そのものを良くしていくことが大切だと、様々なことに取り組んでおられます。私もその考え方に共感し、京都ではご一緒に「試写交流会」を実施しています。

その「ウエダ本社」の一大イベントが「京都流議定書」という3日間のセミナーです。今年で9年目。京都から日本を元気にという思いのもと、経営から行政、個人で活躍する若い起業家など様々なジャンルの方をゲストに迎え様々なセミナーを実施。これからの生き方・働き方・社会の在り方などを発信されています。

私たちも毎年、その一部のコーナーを担当し「DOIT!ワールドカフェ」を開催させていただいているのですが、年々このイベントの参加者が増え、共感する方が増えていることを感じます。ウエダ本社さんが地道に取り組んでこられた活動がこの京都に浸透してきているようです。

しかし、このイベント、参加費は無料。運営費はすべてウエダ本社さんの持ち出しです。普通なら、自社が儲かるように、自社の販売につながるようにと「販促イベント」になってしまうのではないかと思うのですが、このイベントにはそういう色合いがまったくありません。少しでも社会が良くなれば、少しでも地域が良くなればという思いが、端々から伝わってきます。そんな企業の姿勢がお客様にも伝わっているのではないでしょうか。

どのような志で仕事をしていくか。その志は本物か。一時的な儲けに惑わされない、しっかりとした信念に基づく「遠きをはかる経営」がますます大切になる時代なのだろうと思います。

ウエダ本社さんのHP http://www.ueda-h.co.jp/
京都流議定書のHP http://kyotostyle.jp/

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 07 月 20 日 11:45

覚えてあげることが最高のサービス

先日、あるレストランで珈琲を頼んだら、「お砂糖、ミルクはご必要なかったですね?」とさりげなくスタッフの方が声をかけてくれました。確かに前の日にもブラックで珈琲を頼んだのですが、覚えていてくれるとは思わなかったので、ちょっと嬉しくなりました。

覚えていてもらえることは、なぜ、こんなにうれしいのでしょうか?
単に「希望通りのサービスを受けることができた」ということの嬉しさではありません。きっと、私は、その人の奥にある「何かの気持ち」が嬉しくなったのだと思います。
DOIT!シリーズの中でも、お客様満足向上に力を入れている企業が「覚えてあげることが最高のサービス」ということを仰っていますが、毎日たくさん来られるお客様のお名前や、お好み、癖を覚えることは、そう簡単なことではありません。
例えば「お客様のことを覚える」という行為を「マニュアル」にしてスタッフに教育をする・・・。機械を使えば出来そうな気もしますが、こんなに面倒で複雑なことをみんなができるようになるでしょうか。

そのレストランのスタッフの声掛けは、とてもナチュラルでした。きっと普段から、「お客様を喜ばせたい」と思いながら働いておられるのでしょう。だから、お客様のことに自然と目が向き、覚えてしまったのではないかと思います。教育や仕組みではなく、その人の心の向き方が、この素晴らしい行為につながっているのでしょう。
こんなお店もあれば、何度も何度も通っているのに、全然覚えてくれるわけでもなく、マニュアル通りの応対をするお店もあります。そこに期待をしなければ、確かにこんなお店も「あり」かもしれませんが、ロボットのような応対は、怖くなる時もあります。
やはり、人は心のある動物。心と心が通い合う、人にしかできない応対がホッとします。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 07 月 13 日 11:44

「誠実さ」というおもてなし

「満足を超える感動を提供するには?」。
先日、こんなことをテーマに、ある会社の若い店長さんたちと話していました。彼らは普段からとてもよく勉強されているので、その問いに対しても、「お客様が言葉にされないニーズを察してこたえること」「お客様のことを覚えておいて、それに応じた対応をすること」などと、様々な行動や方法について答えてくれました。
お客様にとって確かにスタッフのそうした行動は嬉しいものです。でも、私は、そんな風に応対の形としては表すことができない無意識の対応でも、嬉しくなるときがあります。

例えば、お店を出た後に遠くからスタッフが走ってきて、「お客様、すみません。お釣りを20円間違えてしまいました。」と本当に申し訳なさそうに対応してくれた時。
例えば、こちらは何も気づいていないのに、「この商品、少し傷がありましたので、お取替えいたしますね」といってくれた時。

この人たちは、この時に、お客様を喜ばせよう、満足させようとは思っていないはず。でも、こんな時私は、その人の誠実さに少し感動します。もちろん、「涙がでるほどの感動」ではありませんが、私はこのスタッフのことが心に残り、「また、この店に来よう」という気持ちになります。

プロの、洗練された気配りやおもてなしでも、心に響かない時もあります。逆にこんな風に無意識でされた応対が心に残ることがあります。
接客や応対って奥が深いですね。

お客様満足というと、つい「満足・感動させるために、どんな行為や行動をすべきか」と考えてしまいますが、本当に大切なのは、その奥にある、提供する人の「精神」や「人柄」なのでしょうね。そこに「心と心の交流」が生まれてくるのだと思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 07 月 05 日 11:41

ブロックスの「社員旅行in石垣島」

この週末、お休みをいただいて、みんなで社員旅行に行ってきました。
社員旅行は2年ぶり。みんなが楽しみにしているブロックスの大切な行事です。

わが社の社員旅行は日ごろの慰安の意味もありますが、本当の目的は仲間同士の絆づくり。だから全員参加がルールです。そして、企画は旅行代理店任せにするのではなく、みんなで知恵を絞って考えていきます。
最初の頃は、役員が企画者になって、旅行の行き先や内容を一切伝えない「ミステリーツアー」を行いました。途中からは社員の「旅行プロジェクト」が主体となって、旅先でのいろんな企画を実行してくれるようになりました。

今回も旅行プロジェクトが企画してくれました。行き先は沖縄の石垣島です!
当社は6月期末なので、初日は那覇で全体会議。前期の反省や今期の計画を発表したり、徹底的に考え抜く時間。その後がお楽しみの社員旅行です。

今回のテーマは「絆」。初日に、「旅行中に全員でミッションをクリアせよ!」というルールの説明がありました。例えば、「珍しい○○という鳥と出会う」とか「社員6人以上で、浜辺で手をつないでジャンプして写真を撮る」などの指令が全部で40も用意されていて、その写真を証拠としてLINEのグループにアップするのです。そして、推進メンバーのOKメールがくると「ミッション達成」。40全部をクリアすると、ご褒美が出るという企画です。みんなが楽しみながらLINEに次々とアップしてくるので、見ているだけでも面白かったです。

こんな「遊び」の他にも、みんなで民芸品づくりを体験したり、水牛に乗ったり、一緒に遊ぶ時間もあります。でも、自由行動中でもLINEに次々とアップされるので、なんだか、みんながいつも一緒にいるような気持ちになっていきます。
SNSを使うところなどは、流石若い人の発想だなと思いますが、年寄り?の私も子どものように楽しむことができました。

旅行の途中で、隣になった観光客の人が、「今時、社員旅行なんて珍しいですね」と言われることがありました。でも私は逆に、社員旅行をしない会社の皆さんのほうが「もったいないな」「されたほうがいいのに」と思ってしまいます。
確かに旅行はお金もかかりますし、これで何か成果が生まれる訳ではありません。でも、ひとつの体験を共有したり、みんなで同じ時間を過ごすことで、確実に社員同士のつながりが生まれます。さらに、この日のことはみんなの「思い出」になり、何年後でも共通の話ができます。まさにお金では買えない「一生の財産」を持つことがでるのです。こんな素晴らしい社員旅行、ぜひ皆さんの会社でも復活されてはいかがでしょうか?

ブロックスの社員旅行の様子は後日、ホームページに掲載したいと思いますので、よろしければ、ぜひご覧ください。

カテゴリー : BLOCKS メルマガコラム

2016 年 06 月 28 日 11:40

映像事例によるケースメソッド

ブロックスはいろんな教材活用法を皆さまにおススメしていますが、私たちブロックスの社内でも、時々、DOITの映像を使って研修を行っています。

いろいろな使い方があるのですが、私がいちばん面白いと思っているのが、ケースメソッドという学習方法です。弊社では、いつも勉強会の指導をしてくださっているベルウェイ研究所の山崎宣次さん(DOITのガイドブックに寄稿いただいています)に、ファシリテーターを願いし、社員全員で行っています。

ケースメソッド学習というのは、理論や理屈を教えてもらうものではなく、事例(事実)をもとに、「なぜ、成功しているのか」「なぜ、このような経営を行っているのか」など、経営者の視点で考え、その後、グループで意見を戦わせていく学習法です。

進め方は、個人学習とグループ学習の2段階になっています。
まず、勉強会までに一人ひとりが映像を視聴し、事例の「事実」を整理。一人ひとりで成功要因や経営を分析してきます。そして当日、ファシリテーターからの質問に対して、個々に意見を述べ、討議をしていくのです。
討議では、ファシリテーターから、「なぜ、そう思ったのか?」「なぜ、そう考えたのか?」と更に質問が飛んできますので、その理由をしっかり述べなければなりません。理屈が通っていないとダメなのです。自分と違う意見があれば、その違いを考えていきます。また、討議の最後にマーケティングの理論を学ぶ時間をとることもあります。

こんな考えるプロセスを通して、知識ではなく「経営に必要な知恵や判断力」を磨き身に着けていこうというのが、ケースメソッドのねらいなのです。
何回もやっていますが、確かにいろんな視点で考える癖が付き、知らず知らずに経営者的な思考やマーケティング発想が身につきます。最初は戸惑いますが、実際にやってみると誰もがきっと効果を実感されるのではないでしょうか。

ケースメソッドは、進行役が難しいので、どの会社でもすぐにできるというものではありません。しかし、その通りやらなくても、映像を見るときに、「なぜ、成功しているのか?」「なぜ、この経営者はこのような経営を選択したのか?」と「視点」を持って視聴するだけでも学びが深まりますので、ご興味のある方は、ぜひトライしてみてください!

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 06 月 23 日 10:13

仕事と遊びの差

私の身近にいるAさんは、仕事好きで朝から晩までよく働きます。
しかし、休みの日になると山登りに夢中です。
最初は近くの山にハイキングに行っているようでしたが、最近は登山グッズを揃え、本で山での料理を研究したり、ついにこの間は3000M級の山を登ったそうです。
それ以外にも、様々なボランティア活動に参加したり、イベントを計画したり。
そんな活動をしていると思えば、好きなアーティストを追っかけて遠くまでコンサートに行ったりと、次々いろんなことに挑戦しています。
とにかく何でも本気でのめり込んでしまう人なのです。
毎日目いっぱい動いているのに、疲れた様子はありませんし、愚痴を聞いたことがありません。
とにかく楽しそうなのです。

こんな人を見ていると、「遊び」と「仕事」の差って何なのだろうと考えてしまいます。
仕事も本気になるとそれが好きになり、楽しくなってくるので、「遊び」ともいえるし、遊びも本気になるとプロのようになり、極めるとお金を稼げるレベルまでいくような人もいます。
私も、昔から仕事が楽しい、楽しいと思って過ごしていましたし、遊びもつい凝ってしまい、気が付けば仕事モードになってしまうタイプなので、仕事と遊びで切り替えるというような感覚はありません。
改めて考えると仕事と遊びの差は思いつきません。
ワークライフバランスの時代にこんなことをいうと怒られそうですが、仕事と遊びに境界線をひかない人生はなかなか面白そうです。

ちなみにAさんは、私の家内。
パワフル過ぎてハラハラしますが、見ていて飽きません(笑)。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 06 月 16 日 00:14

「努力」は喜び?苦しみ?

先日発売した「志GOTO人シリーズ」(いきいき働く人を取材するDVD教材)の第二弾では、
高い目標を設定しそれに挑戦する一人の美容師、NAPヘアーの櫻木さんという方を取材しました。

なかなか成長できず、自分に自信が持てなかった櫻木さんは、業界の勉強会で「練習の大切さ」を学びます。
それから、「練習時間日本一」を目標に、朝に晩に、人の何倍も練習を続けるようになります。
その中で自然と自信がつき、お客様に喜ばれ、まわりの人にも良い影響を与えるようになりました。
そんな努力のプロセスを半年間追いかけたDVD作品です。

どの業界も同じだと思いますが、現状に満足せず、常に勉強や練習を行い、技術を高めていくことがプロの条件。
影での努力が、お客様への「お役立ちの幅」を広げていきます。
しかし、練習や勉強は、みんな頭では「したほうがいい」と分かっているのですが、意外と続けられません。
新人の頃より、だんだん仕事は忙しくり時間が取れなくなる。
練習は単調な繰り返しばかりで、すぐに上手くならないし、すぐに成果に結びつかない。
「この練習に何の意味があるのだろうか?」「努力したって実らないならやっても無駄じゃないか?」。
そんな声が自分の中に響きはじめると、次第に練習や勉強から遠ざかってしまいます。

それでも、この辛い練習や勉強をずっと続ける人もいます。
この差はどこにあるのでしょうか?
将来への夢があるから頑張れる?自分を律する方法を知っているから、努力ができるのでしょうか?
私は、一流といわれるアスリートや仕事のプロを見ていると、みんな練習を楽しんでいる、努力すら楽しんでいるように感じています。
イチロー選手などの練習ぶりはもう「生き様」といっていいほどオーラが出ています。
「辛い、辛い」では絶対に何事も続くはずがありません。
やはり「辛いけど、面白い」にならないと、練習も工夫しなくなります。
では、どうすれば、辛い練習が面白くなるのでしょうか?
奥の深いテーマだと思いますので、ぜひ、このDVDを見ながら職場のみなさんと一緒に話し合ってみていだけると幸いです。


志GOTO人第2弾「挑戦!自分を超えろ」の詳細はこちら
 → https://www.doit-fun.jp/shopping/goods_detail.php?id=164

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 06 月 08 日 14:18

「これからの時代の映像づくり」

ここ数年で、ビデオカメラやスマホで動画が簡単に撮影できるようになり、ネットでも様々な動画が見られるようになりました。
話題になると何千回も再生されるなど、映像の影響力はこれまでになく大きな広がりを見せています。
そんな時代ですから、企業の中でも、映像を活用される場面がどんどんと広がっています。

例えば「経営理念の浸透」という課題にひとつとっても、これまではクレドにしたり、文字ベースで社員に伝えていたことが、経営理念を物語風の映像で紹介したり、創業者の精神テーマにしたドキュメンタリー映像で伝えたり、私たちブロックスでは今年一年でも、様々な企業様の経営理念映像を作成させていただきました。

また、「体験してみないと、その本当の良さがわからないような商品」を説明する場合でも、映像は有効です。
例えば、カバンづくり。「品質がいい」と文字で説明するよりは、丁寧に縫製する職人さんの仕事の姿とその奥にある秘めた情熱や思いをリアルに紹介するほうが、その品質の高さがわかりますし、そんなことを大切にする企業理念も伝わってきます。

「舞台裏」が知りたいと思っている消費者はたくさんいるのではないでしょうか。
しかも、その映像おクオリティが高く面白ければ、世界中に広がり、海の向こうから注文がくることもあるかもしれません。

こんな風に、映像を取り巻く環境はどんどん変わってきています。
でも、映像の「乗り物」は変わっても、映像の「本質」は映画が生まれたころと何ら変わっていないような気がします。
やっぱり最後は「見る人が感動するか、どうか」。
広がっていく映像とは、見る人の心を動かす映像なのでしょう。

この本質を忘れずに、ビジネスで役立つ、見る人が感動する映像づくりを、もっともっと追及していきたいと思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 06 月 02 日 10:49

心を育てる保育園


幼稚園・保育園の給食サービスを行うあるお客様の仕事で、埼玉県の保育園を取材させていただきました。
その園の保育目標は「“耐える心と乗り越える力”を培う」というもの。
与えすぎず、過保護にし過ぎず、子供たちに小さな我慢を教えて心と体を育てようとしておられました。
例えば、おやつを与えすぎないから、お昼はみんなお腹を空かせてお昼ご飯を食べる。
暑くてもクーラーをかけ過ぎないようにし、遊びの時間をたっぷり取り園児は園庭を走り回るので、ちゃんと汗をかき、麦茶の美味しさを知る。
この園の子どもには「昔の子ども」のような逞しさが育っているようです。

食事の時も独特のルールがあります。直ぐに食べるのではなく、みんなが揃うまでじっと待つ。
みんなが揃ったら、黙想をして親や給食を作ってくれた人に感謝を表して食べる。
食べる時は楽しくおしゃべりしてもいいけれど、終わったら、みんなが食べ終わるまでじっと待つ。
それがこの園の決まりです。
3~5歳の子どもたちが、じっと待っているものかと思われるかもしれませんが、1年もたつとみんなちゃんと出来るようになるそうです。
どうしてそんなしつけができるのだろうと園長にお尋ねすると、いちばん大事なのは、一緒にいる先生の姿勢なのだそうです。
先生がちゃんとしているとちゃんとする。
先生がいいかげんだといい加減になる。
普段の先生の一生懸命仕事に打ち込む姿がいちばんのお手本なのだとか。

子どもだけではなく、大人の世界も似ていますね。
新人がいちばん影響を受けるのは周りの先輩の姿勢や態度。
一生懸命に仕事に打ち込む先輩の傍では何も教育しなくても、一生懸命な後輩が育ちます。
我慢強い先輩の下では、我慢強い後輩が育ちます。
人の成長においては周りの環境がいちばん影響を与えるのではないでしょうか。

「耐える心と乗り越える力」。
皆さんなら、この力を若い社員にどのように教えていきますか?

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 05 月 25 日 09:52

お知らせ!(番外編)「ホワイト企業合宿」ツアー(北海道編)

私(西川敬一)も企画委員としてお手伝いをしている「ホワイト企業大賞」が運営する「ホワイト企業経営合宿」の今年度の募集が始まりました。

お客様が感動し、社員がいきいきと働く企業を、素晴らしい講師陣と巡り学びを深める合宿です。
北海道では、「十勝バス」様と「植松電機」様と「ぺてるの家」様を訪問します。 

ホワイト企業大賞のエントリーも始まりますので、詳しくは「ホワイト企業大賞」のホームページをご覧ください。

→ http://whitecompany.jp/news/2016.html

カテゴリー : セミナー

2016 年 05 月 24 日 09:51

体験学習と仕事

今、学校でも企業でも「体験学習」が見直されているそうです。
本を読んだり講義を聞いたりする知的学習と違い、外に出て何かを試み、現実社会と触れるのが体験学習。
その中で驚きや感動が生まれたり、「なぜ何だろう?」と考えを深めていくそのプロセスが学びです。
「生きる力」が育つと言われているその学習は、DOIT!の企業様でも、大切にされているところがたくさんありました。

私が育った京都の「燈影学園」という学校は、以前から体験学習を数多くカリキュラムに取り入れていて、毎日いろんなことを体験させてくれました。校庭の草取り、梅の木の剪定、トイレ掃除、プール掃除、溝の清掃、コミの仕分け、山での榊取り、筍掘り、夏まつり、餅つき、日本舞踊、能・・授業の数よりあるんじゃないかというほど、いろんな体験の機会があります。

子どもの頃は、その体験が何に役立つのかわからず、ただ取り組んでいただけですが、今振り返ると、一般的な授業では学べないような「段取りする力」や「自分で考える力」、「協力する力」など、様々な「生きていく力」を育ててもらったような気がします。

現在、企業の中では、いろいろな教育が行われていますが、私はこの「体験教育」にあたるものは「仕事そのもの」ではないかと思っています。
一生懸命取り組む仕事にはいろんな感動や驚きがあります。
人に喜ばれたり、失敗して痛い目にあったりしながら、そんな体験を通して「知識教育」学べないものを学び、人は仕事の力をつけ、生きる力をつけながら成長していくのではないでしょうか。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 05 月 18 日 09:45

4分の1インチのドリル

「ドリルを買う人が欲しいのは穴である」(T.レビット博士/マーケティングの発想法)。
これは私の好きなマーケティングの格言です。
正しくは「昨年、4分の1インチのドリルが100万個売れたが、これは人々が4分の1インチのドリルを欲したからではなく、4分の1インチの穴を欲したからである」という言葉ですが、これは売り手発想で物をとらえがちな私たちに、しっかりとお客様の本当の課題にお応えすることの大切さを教えてくれている言葉だと思い、昔から心に刻んでいます。

売り手発想だと、ドリルが欲しいと言われるとつい、利益率の高いものを進めたり、売れ筋のものを進めたりして、何とか売ろうとしてしまいがちですが、本当はまず「どこに穴をあけるのか」とか「何にお使いのための穴なのか?」などの質問をして、お客様が解決したい課題を正しく理解しなければ、お客様に本当に喜んでいただくことはできません。

私たちのDVD教材も同じで、DVDが欲しいというお客様などおられません。
何か解決されたい課題があるからDVDを求めてくださっている訳です。

私たちは「お客様が解決したい課題」を正しく理解できているだろうか?
そのためにちゃんとお話を伺っているだろうか?
課題に対して適切なアドバイスができているのだろうか。
まだまだできていないことばかりですが、どこまでも追及してきたいと思います。

お客様が解決されたい課題に全力でお応えしたいと思っていますので、DVDをお求めの際は、どうぞ何でもお気軽にご相談ください。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 05 月 11 日 14:15

子ども時代の遊びと大人の仕事

私は山で囲まれた京都の田舎で育ちましたので都会のような玩具もなく、子供のころは身近にあるものを使っていろんな遊びをしました。
木を切って輪ゴムを付けた鉄砲で段ボールの玉を飛ばしたり、葉っぱを舟にして競争をしたり、お菓子の箱を加工して野球盤を作ったり、今から思えばかなり原始的な遊びばかりです。

そのひとつひとつが面白かったのは何だろうと考えてみると、ひとつはやはり「工夫する面白さ」があったからだと思います。
輪ゴムの鉄砲も、どこまで遠くに飛ばせるかということだけでも工夫の方法は何通りもあります。
輪ゴムを増やせば遠くに飛ぶものの、玉を抑えておくことが難しくなります。
ライフルぐらいの長さにすると輪ゴムも伸びて強くなりますが、携帯性がなくテレビの刑事のようには使えません(笑)。
いろんなことを考えて、工夫して、極めていくことの面白さ。毎日、夢中になって遊んでいました。

そんな子供時代を過ごした私は、就職し仕事についてからも、何でも自分で工夫してみたくなり、「最初に教わったこと」を自分なりに進化させていくことが当たり前になっていました。
だから、私にとって仕事は「遊び」の延長線。若い時も毎日が面白くてしかたありませんでした。

ですから、若い人が「仕事がつまらない」「面白くない」というと、「ホント?」と思ってしまいます。
「最初に教わったこと」ばかりをやっていると、必ず簡単にできるようになりますので、退屈になるに決まっています。
極めていく方向性にしか面白さはないと思うのです。
こんなことを言うと、「何をやっても失敗して怒られるから面白くないんだ」という方もおれます。
確かに叱られたら面白くないですね。でも、人の指摘はアドバイスという受け取り方もできます。
先輩の期待は、ゲームでいう「乗り越える壁」という見方もできます。
多少の壁がなかったら、もっと面白くなくなってしまうのではないでしょうか。

「仕事なんて面白い訳ない」「仕事と遊びを一緒にするな」とお叱りを受けそうですね。
でも私が今まで見てきた「成績を出し続けている人」は、仕事をしている時の顔が、なんだから子供の時に遊んでいる時のような顔に見えます。
ワクワクしながら働くというのは一部の人だけの特殊能力なのでしょうか?

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 05 月 11 日 14:11

熊本からの手紙

今回の熊本地震は本当に被害が大きく、今も避難所での生活を余儀なくされている方がたくさんおられます。お亡くなりになられた方に謹んでお悔やみを申し上げると共に、被災された皆さまに心よりお見舞いを申し上げます。

微力ながら、私たちブロックスからも食料や生活用品をお届けしましたが、まだまだ支援は足りていないようです。
これからも、少しでもお役に立てるよう、みんなで考えていきたいと思っています。

そんな折、先般支援物資をお送りした会社の社長から、現状の報告と感謝のお手紙が届きました。
社屋は大きな被害を受けられたのですが、幸いにも人的な被害はなかったそうです。
ただ、社員の皆さんの中には、家が全壊になったり半壊になったり、自宅での生活ができなくなった方もたくさんおられるそうです。
それでも、お手紙には「被災地では多くのものを失い、仕事も減ってしまっていますが、それ以上に多くの人の優しさに触れ、当たり前の日常がこんなにもありがたいことだったのかと気付かされる毎日です」と書かれていました。

こんな状況にも関わらず、失ったものではなく得たものへの感謝や、助けてくれた人への感謝の気持ちを忘れないその社長のお手紙に、逆に勇気をいただいた気がしました。

手紙の最後に「こんな時こそ、経営理念を見つめなおし、お客様と笑顔で接していきます」と復興への決意が書かれていましたが、私たちも、できる限り応援していきたいと思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 04 月 27 日 14:00

使命感

先日、会社の若い人たちが集まって「使命感とは何か?」ということを話し合っていました。
今、自分は仕事に使命感を持っているか?そもそも使命感ってどんなこと?
普段、なかなか考えることがないテーマを若いスタッフが一生懸命考えてくれました。

「責任感」と「使命感」は何が違うのだろうか?
使命感を持っている人とそうでない人の仕事は何が違うのだろうか?
使命感は他人が与えられるのだろうか?・・・いろいろ話し合ってみました。

範囲や対象が明確な「人から与えられた役割」をしっかりとこなす。
責任感がこのようなイメージなのに対して、使命感という時の仕事の対象や範囲はもっと大きい感じがします。
自分が果たすべき役割への認識も、人から与えられたものではなく、天から(社会から)与えられたと感じている。
そんな気持ちが使命感なのではないでしょうか。

使命感を持って働いている人は、誰かに命令されなくても、この仕事をよりよくしたい、もっと役立つ存在になりたいと思いながら働いています。
四六時中、仕事のことが頭にあって、しかも、それが苦痛ではなく「楽しい」という感じなのでしょう。

では、どうすれば、こんな気持ちになれるのだろうか?
誰でも使命感を持てるのだろうか?
先日の話し合いはそのあたりで時間が来てしまいましたが、皆さんはどう思われますか。

答えは出ませんでしたが、若い人たちが、こんなことを考えるのは、本当にいいことだと思いました。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 04 月 19 日 13:54

みんなが認められる温かい職場

大阪にある「株式会社ベル」(代表:奥斗志雄氏)は、ビルメンテナンスの会社です。
お客様の会社に清掃スタッフが常駐し、定期的な清掃を行います。
ひとりで清掃する現場も多く、清掃スタッフの皆さんはたいへんです。
そんなスタッフが孤独感を感じることがないように、困っていることにもすぐに答えられるようにと、ベルさんでは、日ごろから本社スタッフが現場を巡回し、コミュニケーションをとっておられます。
「どんなことでも相談してくださいね」と小さな悩みにもお答えしながら、全社でお客様の満足・感動をめざしておられる会社です。

そんな、ベルさんの社員総会がこの土曜日にあり、私も参加させていただきました。
普段、いろんな現場で働いておられるスタッフが一同に集まり、表彰を受けたり、会社方針を共有したり、懇親会で交流を深めていくのです。

いちばん感動したのが表彰式。
単に業績の良い人を表彰するのではなく、休みなく働いてくれた人や、素晴らしい報告・連絡・相談をしてくれた人、会社の活動に貢献してくれた人など、様々な賞が用意され、次々とみんなが壇上に上がっていかれます。
一人ひとりが大切な人なんだ、本当はみんなに表彰をしたいという社長の思いが表れている表彰式でした。

その中で最優秀クリーンキーパー賞(清掃スタッフ)を受賞された方がいました。
もう60歳を超えている方でしょうか。
内緒でご家族も招待されていて、お孫さんからも祝福されています。
その方が、こんな話をされていました。
「今の仕事をさせていただいたこと、この会社に出会えたこと、支えてくれた家族。すべてに感謝です。わが人生、最高です。」

家族に囲まれながら、こんな風に自分のことを話されている涙を見て、涙が止まらなくなってしまいました。

仕事が楽しい、もっと頑張ろうという気持ちになる職場環境というのは、きっと、こんな風に、みんなが認め合い、関心を持ち、感謝しあう環境なのでしょう。
家族にまで目を向けてくれる安心して働ける環境がベースにしっかりあるからこそ、やる気も生まれてくるのではないでしょうか。

人が人として認められ、尊重される職場は、みんなが素晴らしいチカラを発揮しています。



カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 04 月 12 日 14:26

効率か、人の成長か

先日、ブロックスの社内で行っている「経営勉強会」の中で、講師の山崎宣次さんから「会議のあるべき姿」についての話がありました。

「よい会議」では、いろんな人が意見を出し合い、重ね合わせていくことで良いアイディアが生まれます。
シナジー、相乗効果が生まれる会議はそんな会議ですね。
しかし、なかなかそんな会議にならないのは、いろんな意見が出ていくと結論が生まれるまでに時間がかかってしまうので、つい上司受けのいい結論にまとめようとしたり、上司が方向づけし、早くに結論を出そうとしてしまうからかもしれません。
効率を重視する会議です。
そうなると、だんだんと馬鹿な意見を言ってはいけない。
よく考えないで発言してはいけないという空気感が強くなり、発言を抑制してしまうようになったりします。
「意見を言いにくい会議」とはそんな空気感でいっぱいですね。

ところが、DOIT!で取材させていただいた「ネッツトヨタ南国」さんでは、「多数決をとらない」ことをルールとし、時間がかかってもみんなが発言し、全員が納得するまで何時間でも議論を重ねていかれます。
この違いは何なのか?というのが今回の勉強会のテーマでした。

いちばんの違いは、会社の奥にある「何を大切にするか?」という共通認識だと、山崎さんは説明されました。
ネッツトヨタ南国さんが大切にしておられたのは、効率よりも「人の成長」。
会社の中にこういう共通認識があると、若い人が発言していくことをみんなが喜ぶ文化になります。多少、回り道をしたとしても、考えることで成長することのほうが良いという判断も生まれます。

「会議で大事なことは効率だ」ということが共通認識の会社だと、何時間も話し合うことは罪悪のように思われてしまいますが、こちらの会社では、そうではありません。
結果、ネッツトヨタ南国さんでは人が育ち、結果、効率も生まれてくるのです。
ネッツトヨタ南国さんだけでなく、これまで取材させていただいた企業の多くは、朝礼に1時間もかけられたり、話し合いの時間を何時間もとっておられたりしていますので、きっと同じような共通認識をもっておられるのでしょう。

そもそも、会議をする目的は会社を良くすること。
しかし会社は人が成長していけなければよくなっていきません。
そうすると多少効率は悪くても、「会議は人を成長する場」としてとらえ、みんなが深く考えたり、発言する機会を増やしていくほうが、もしかすると、誰も発言しない会議を何度もやっていくよりも、望む結果にも早くたどり着くのかもしれませんね。
鶏か卵かの議論に似ています。

何れにしても、これからはみんなで知恵を出し合い、新しい価値をどんどん生み出していくことが大事な時代です。
「どんな意見でも自由に発言できる」「考えていることを全部話していい」。
そんな会議を実現していきたいですね。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 04 月 05 日 14:16

感謝の気持ちを忘れずに

新入社員の皆さん。
いよいよ会社が始まりましたね。ご入社、おめでとうございます。

新人研修が始まって、学ぶことがたくさんあって大変だと思いますが、どうぞ、一日一日を大事に過ごしていってくださいね。

私たち(DVD教材の会社です)が、以前に取材させていただいた福岡の美容室バグジーさんでは、入社式の時に、新人の人たちには内緒で集めた「親からの手紙」を紹介するコーナーがあります。
親元を離れ社会人になった子供に対して書いたその手紙には、小さな時の影の努力や頑張り、優しい気持ちをもって育ってくれたことに対する感謝の言葉や、社会人となって活躍してくれることへの励ましの言葉が書かれていて、私もつい胸が熱くなってしまいます。

バグジーさんが、長年、この「親からの手紙」を実施されているのは、働くうえでいちばん大切なことは「感謝する心」だと思っておられるからです。
ようやく社会人になり、親から巣立っていくこのとき、いちばん感謝すべき人は、自分を今日まで育ててくれた親でしょう。
苦労して育ててくれた人に感謝できない人が、お客様や仲間とうまくやっていけるわけがありません。
「感謝を忘れたら、みんなから愛されないよ」と、バグジーの代表の久保さんはいつも若い人たちに語り掛けられます。

この新人研修の間も、たくさんの先輩や講師の方が教育をしてくれます。
配属後もたくさんの人に支えられていきます。どうぞ、そんな人への感謝の気持ちを忘れずに、いろんな人に感謝の気持ちを伝えて、この一年を過ごしていってほしいと思います。
最後にこれは私の提案ですが、少し恥ずかしいかもしれませんが、この入社の機会に、親に手紙を書いたり、初任給でプレゼントをしてみたり、自分の感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか?
きっと、親は涙を流して喜んでくれると思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 03 月 30 日 14:10

みんなが「気にかけてくれる人」になる

去年、新入社員として入社した人たちも、もうそろそろ一年が経ちますね。
来月になるともう「新人」は卒業です。

私の娘も去年の春に社会人になったのですが、慣れない仕事に戸惑ったり、うまく出来ないことに落ち込んだり、いろいろと悩みの多い一年だったようです。
それでも、なんとか一年を乗り越えて過ごすことができました。

うちの娘だけではないと思いますが、新入社員の人たちが途中で仕事を嫌にならずに頑張ってこられたのは、やはり、回りの人たちの支えが大きかったのではないでしょうか。
最初のうちは、先輩にうるさく言われて嫌になったときもあったかもしれませんが、それも愛情。
傍で見守ってくれている、気にかけていてくれる人がいることは、誰にとっても嬉しいことでしょう。

新入社員は特に、こういう人の存在が頼りになりますが、私が取材した「いい会社」の中には、新入社員でなくても、一人ひとりが、「気にかけてくれている人」の存在を実感されていました。
「(上司や社長が)見守ってくれている、気にかけてもらっている」。
インタビューをすると、こんな風に応える人がたくさんおられました。
とにかく、安心して働けているようです。

人が「いきいきと働ける環境」というのは、お金や会社の制度も重要だと思いますが、もしかすると、こんな風に「自分に関心を持って、温かく見守っていてくれる人」の存在感がいちばん大事なのかもしれませんね。

そうだとすると、この春に先輩になる「これまでの新人」は、今度は自分が「見守る存在」になる。
この春まで新人を教えてきた「これまでの先輩」は、直接指導することがなくなったとしても、その人のことを気にかけ関心を持ち続ける。
一人ひとりが誰かを見守る存在になっていければ、みんながいきいきと働けるようになるはずです。

若い人たちの見本となるように、先輩もベテランが回りの人に関心を持ち続けたいですね。



カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 03 月 24 日 11:35

面倒なこと、手間がかかることをする。

時々、いろんな方からお手紙をいただきます。
セミナーで出会った方からのご感想、メルマガを読んでくださった方からのお手紙、DVDの感想を熱く書いてくださる方。
そんなお手紙を読んでいると、その方の気持ちや状況が伝わってきて、グッとくることもあります。

メールでサクサクと情報交換をする時代に手紙なんて非効率だよ、と言われる方がおられます。
確かに手紙は届くまで数日かかるし、切手を買いにいったり、ポストを探したりとメールと比べれば、かなり手間がかかるし、お金もかかります。
効率の観点だけでみれば、かなり不効率な情報伝達手段ですね。

でも、その手紙に書かれた文字は、世界でただひとつのもの。
ひとつひとつの文字に、その人の思いも一緒に伝わってきます。
メールは削除できても、なかなか手紙が捨てられないのは、物理的な物として存在するだけじゃなく、そこにその人の思いを感じるからでしょうか。

思いを感じるといえば、以前、DOIT!シリーズで、ザ・リッツカールトン大阪さんを取材した後、支配人のオクタビオ・ガマラさんからお手紙をいただいたことがあります。
英語しか書けないはずのガマラさんの手紙は、日本語でした。その字はもちろん達筆ではありませんでした(ごめんなさい)。誰か日本人に書いてもらって、それを見本に書いてくださったのだと思いますが、かなり時間をかけてくださったことがわかる内容でした。
その思いがうれしくて、その手紙は今でも大切に保管しています。

手間をかけること。確かに面倒なことですが、きっと、そこには大切なことがあるのだと思います。
なんでも効率、スピードの時代だからこそ、あえて、面倒なことをすることが大事なのかもしれませんね。



カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 03 月 16 日 11:17

「お役立ちの心」と「売ること」のバランス

先日、ある外資系生命保険会社の教育担当の方とお話をする機会がありました。
「業績を上げ続ける優秀なセールマン」とはどんな人か?という話になり、その資質や行動の共通点を伺いました。
一言でいえば、「お客様第一の心」と「売上拡大の心」の両面をバランスよく持っている人だそうです。

「お客様第一の心」だけだと、お客さまに商品を売ることやおすすめすることが悪いことと思ってしまい、売れなくなる。
反対に「売上拡大」ばかり考えている人は、お客様のニーズを聞くことができず、お客様に満足していただけず、紹介がいただけない。
やはり両面が必要なのだと話されていました。

どの業界もそうだと思いますが、セールスマンの役割・使命は「売ること」ではなく、「お客様の課題を解決すること」です。
これは絶対にはき違えてはいけないことだと、この会社でも、最初に徹底的に教えられるそうです。
保険でいうと、保険を獲得すること以上に、もしもの時に保険をお支払いすることに最大の使命がある。だから、この会社では支払いもセールスマンが担当します。
お客様の課題を解決するところまでが仕事だという考え方なんですね。

しかし、私たちはいつも競争の中におかれているので、業績が落ちたり、景気が悪くなると、つい、「大切な原点」を忘れて「売上拡大」に心がいっぱいになってしまいます。
課題解決が手段になっていくと、お客様からそっぽを向かれ、余計に苦しくなっていくのかもしれません。
営業という仕事は、本当に難しい仕事です。

でも、だからこそ、自分の「本当の使命」を日々確認し、心の両面のバランスをしっかり意識して仕事をすることが大切なのでしょう。

「あなたの仕事は何ですか?」と尋ねられた時、心の底から、本気で、「お客様を幸せにする仕事です」と答えられるかどうか。
お客様が企業を選ぶ時代になった今、そこが、ますます大切になってきているような気がします。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 03 月 10 日 09:45

映像の特徴

私たちの扱っている商品は「映像」です。

物事を伝える方法はいくつもありますが、「映像」という媒体は、文字やイラスト、また対面などの伝達方法とはまた違った特徴があり、最近、またその面白さを感じています。

映像ならでの特徴・・・。

そのひとつは「情報量の多さ」だと思います。

1分間の映像には、文字情報に換算して180万文字分の情報伝達力があるといわれていますが、例えば、文章で、複雑な空の色のグラデーションや、ある場所にいる人たちの雰囲気や状況などを伝えようと思うと確かに相当な文字数が必要になるでしょう。
それが、映像であれば瞬時に伝えることができます。

私たちの商品「DOIT!シリーズ」の中にも、もちろんたくさんの「情報」が詰まっています。

例えば、1分間のインタビューカット。

インタビューで話される「言葉」は、文字にもなる情報ですが、話している人の表情やしぐさ、言葉のニュアンス、目の輝き、ちょっとした「間」など、文字にはしにくい、でも大事な情報が同時に映っています。

そんな豊富な情報を使って、人の「気持ち」や「真意」のような、複雑なものを伝えることができるのは映像ならではの大きな力だと思っています。

その他にも、映像には「物事をたくさんの人に伝える力」や、「物事を短時間で伝える力」など、他のメディアにはない特徴があり、ヒット映画のように、ひとつの作品が世界に大きな影響を与えたり、人の人生を変えることもあるぐらい、大きな力を持っているのが映像です。

でも、どんな優秀な道具でもあっても、それを使いこなすのは人。
私たちに物事を切り取る目や感性がなければ、陳腐な映像しかできません。

「映像」に対する技術や知識を勉強すると同時に、自分たちの感性や人間性を磨いていくことが、よい映像をつくっていく基本なのだと思います。


カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 03 月 03 日 09:39

覚悟を決めるということ

先週、西精工の西社長をお招きし、「DOIT!フォーラム」を大阪で開催させていただきました。
たくさんの皆様にご参加いただき、心より御礼申し上げます。

今回のセミナーは「本気の社員をつくる人づくり、風土づくり」と題して、西精工さんの人材育成や風土づくりを学ばせていただきました。
朝礼の方法や教育の仕組みなど「やり方」にも注目が集まっている西施工さんですが、最も大切にされていたのが「理念」です。

何のために働くのか、だれのために働くのかをしっかりと共有すること。
そこに全力投球されてきた17年間。
それは壮絶な社員との対話の歴史でした。

理念は抽象的な概念ですが、西精工さんは、それを毎日の「行動」に落として実践しておられます。

例えば「愚痴や悪口を言わない」という行動規範。
社員の人たちはなぜこれが大切なのかを、腹に落ちるまで考えて実行しているので、社員の方が語っておられましたが、上司がいない飲み会でも、愚痴や悪口をいう人は本当にいないそうです。

理念という哲学が毎日の行動の中にしっかり根付いているからそうなるのですが、ここまでになるには西社長の強い信念と行動がありました。
会場から「その粘り強さはどこからくるのか?」というご質問がありましたが、西社長は即座にキッパリ返答。

「そう、決めたからです」。

覚悟を決めるということは、こういうことなのだと思うやり取りでした。

「いい会社にしていきたい」「社員の幸せにしたい」という願望ではなく、「何があってもいい会社にする」「幸せにする」という覚悟。
覚悟なき理念は絵に描いた餅なのでしょう。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 02 月 27 日 13:12

進化することが仕事

私たちは、仕事柄、いろんな経営者にご講演をお願いすることがありますが、
ご講演の内容もさることながら、その間に垣間見見るお仕事の仕方や姿勢にハッとすることがあり、いつも自分自身、反省します。

バグジーの久保社長は様々な会社や団体から年に何度も講演の依頼があり、
全国を飛び歩かれています。
以前、久保社長の講演用のノートを見せていただいたことがあるのですが、
そこには、毎回の自分の講演メモがピッシリと綴られていました。
その時の受講者や業種に合わせて毎回内容を変え、同じ話をしないようにされているのです。

先日も、川越胃腸病院の須藤常務に二度目の講演をお願いしたことがありましたが、
須藤さんも全てのパワーポイントを作り直してくださいました。
いい会社の経営者の皆さんの共通点ですね。
普段、その会社でどんな風に仕事に取り組まれているのか、その姿勢から伝わってくるようです。

どんな仕事も常に進化する。常に前進する。同じ仕事を繰り返さない。

私も、常に変えていこう、進化させていこうと仕事に取り組んできましたが、
時間がないと、つい現状維持や楽な方を選ぶことがあります。
でも、それはただの言い訳にしかすぎません。

会社は理想に向かって進んでいるのですから、「進化すること」が普通の状態。楽な道、現状維持はむしろ危険な状態なのかもしれません。
同じ仕事でも常にやり方を見直し、より良いものをめざす。
変わることが仕事なのだということを思い出し、反省をしています。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 02 月 24 日 13:08

朝の朝礼で・・・

ブロックスでは、朝礼の中で、毎日、本の一節を読んでいます。
今、読んでいるのは、ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんの「面倒だから、しよう」です。

今日は、「生きる力」と「よく生きる力」の話でした。

就職に必要な資格などは、「生きる力」であり、役立つものである。
しかし、「よく生きる」とは、自分の幸福だけではなく回りの人の幸せを考えて生きるということ。

私たちには、自由があり、生き方を選択できる。
例えば、はきものを揃える自由も、揃えない自由もある。
そのときに、「よく生きる」ことを選ぶことが、真の意味での「自由人」である。

今日の読んだ一節には、こんなことが書いてありました。

「よく生きる」を選ぶ。

今日は、この言葉が心に残っています。

blog0224.jpg

カテゴリー :

2016 年 02 月 23 日 13:03

ブロックス「元気新聞」できました。

毎回、ブロックスの活動やお客様とのお仕事のことを紹介している季刊誌「ブロックス元気新聞」の春号が完成しました。

今回も、盛りだくさんの記事で、賑やかな誌面になっています。

編集を担当しているのは、大阪オフィスの與田麻由子さん。デザインは川崎健太郎さんです。
そして、この表紙のイラストは、東京オフィスの綾部有紀さんが、いつも書いてくれます。

少しでも、お客様と仲良くなりたい。ブロックスのことをもっと知っていただきたい。
そんなみんなの想いを乗せて、昨日、皆さまのもとへ発送させていただきました。

ぜひ、届きましたら、読んでみてください。

20160223%A5%D6%A5%ED%A5%B0%BF%B7%CA%B9.jpg



カテゴリー :

2016 年 02 月 19 日 17:38

知恵の場 京都、盛り上がっています。

京都で開催している「知恵の場」というセミナーがあります。
これは、経済産業省さんの委託事業で、日本ホスピタリティ推進協会とご一緒に運営しているものですが、全国3カ所の会場のうち「京都」を、私たちブロックスが担当させていただいています。

今年で2年目。
昨年は、バグジーの久保社長や、ヨリタ歯科クリニックの寄田先生など、DOIT!シリーズでもお馴染みの経営者の皆さまの講演を行いました。

そして今期も、様々な経営者や実務家、コンサルタントの先生などをゲストにお迎えし、皆さんと一緒に学びを深めています。


そんな「知恵の場」の4回目のセミナーを先日、17日に行いました。
今回のゲストは、川越胃腸病院の須藤常務です。

川越胃腸病院さんは、もう映像で見て頂いている方も多いと思いますが、患者様の幸せや満足のために、すべての職員が心をひとつにし、医療界の常識も超えて「心あたたかいサービスと医療」を提供する病院です。
須藤さんは、30年間、院長の望月さんの想いを具現化するために、様々な仕組みを構築されてきた、裏方の方です。

そんな須藤さんのお話で、私がとても印象に残ったことは、「やり続ける」ことの大切さでした。
顧客満足度調査にしても、第三者評価にしても、クリスマスコンサートにしても、川越胃腸病院さんは、一度始めた取り組みは絶対にやめないで続けていくのだそうです。

何かを始めると、最初は職員の方から、「大変だ」「という不満の声もあるそうです。
しかし、それでも、しっかりと説明し、仕組みを整え、何度も何度もやるうちに、風土として定着し、人の意識も気持ちもどんどんと成長していく。その積み重ねが、あの素晴らしい風土を作り出しているというお話をしていただきました。

望月院長が「石の上にも30年」と以前に仰っていたことがありましたが、須藤さんのお話を伺って、その言葉の重さを改めて感じました。

私たちは、とかく「良い仕組みや方法」を知りたがり、それを導入すれば「成功する」という幻想を描きがちですが、そんな簡単なことならば、確かに誰でも成功し、世の中はいい企業ばかりになっていますよね。

大切なことは、やっぱり「継続」し、本当に求める成果が出るまで諦めずに挑み続けることなんですね。

成果が出るまでが30年。
うーん、これはなかなかの年月だ・・・。

うちなんか、まだまだ駆け出しの小僧ぐらいですから、もっともっと頑張ってやり続けなければなりません。ファイトが湧いてきますね。


諦めず、信念を持って、理想に向かってひとつひとつ徹底する。

改めて、川越胃腸病院さんの素晴らしさを確認したセミナーでした。

20160223%A5%D6%A5%ED%A5%B0%BF%DC%C6%A32.jpg

カテゴリー :

2016 年 02 月 17 日 14:52

人のせいにしない生き方

会社が悪い、上司が悪い、政治が悪い。だから私は幸せじゃない。
自分は人と比べて、こんなにもできないことばかり。なぜ?
そんな風に思う人がいる一方で、どんな厳しい状況においても「自分がどう行動できるか」と考えて、人と比較することをやめ、自分が変えていこうと動く人もいます。

先日、弊社でドキュメンタリーDVDを制作させていただいた、織田友理子さんは、遠位型ミオパチーという難病と闘っている方です。
筋肉が脂肪に置き換わっていく難病で、年々身体が動かなくなる病気です。
子育てをしながら、車椅子で生活をされています。

普通だったら「なぜ私だけこんな病気に」「車椅子では何もできない」とめげてしまうような状況だと思うのですが、織田さんは、ひとつもそんなことを口にされません。
同じ病気の方のためにと国を相手に治療薬の開発を促したり、車椅子の方がどこでも出かけられるようにWEBサイトをつくったり、先日はオバマ大統領にも会いにいかれました。
とにかく明るいのです。

彼女は心が強いから。能力があるからだ。そんな風に思う人もいるかもしれません。
でも、本当にそうなのでしょうか。
障がいがあっても、なくても、世の中には思い通りにいかないことはたくさんあります。
その思い通りにいかない環境をどうとらえていくのか。
「できないことを数えるのではなく、できることを数えてみる」。
織田さんは自分の動かない身体を受け入れて、動かないなりに何ができるだろうと考えられているようです。
立てないなら車椅子で動けばいい。
車椅子で行けないところがあるならば、もっと社会に呼びかけてみんなで変えていけばいい。
織田さんは「今を生ききる」ことを大切にしておられます。

私たち健常者のまわりにも、いろんな壁や障がいがあります。その壁は壁。
まずそれをしっかりと受け入れる。その中で、できることを考えてみる。
こう書いてしまうと簡単そうですが、なかなか難しいですね。
でも、愚痴や不満で生きていくより、何か楽しそうです。


【織田友理子さんのDVD Walker私の道 絶賛発売中】
https://www.doit-fun.jp/shopping/goods_detail.php?id=160
※織田友理子さんのDVDは、収益を「遠位型ミオパチー患者会(PADM)」さんの活動基金に寄付させていただいています。


カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 02 月 09 日 14:34

心の豊かさを求めるお客さま

東京の下町にあるお客様の会社に伺う用事があり、朝、時間つぶしにファーストフード店に入りました。
入り口を入ると店員さんが元気な挨拶で迎えてくれます。
よくみると、その方は私より年上の高齢の女性です。
最近はこんな年代の方も元気に働いておられます。
「ああ、こんな時代になったんだな」と思いながら、席に座ると、まわりも高齢者ばかり。
数人が顔馴染みなのか話をしながら楽しそうにハンバーガーを食べておられます。
まさに高齢化社会。
ファーストフードは若者のお店なんていう常識は過去のものなんですね。

その時、「こういうお店に来られる高齢者の方は、何を買いに来られているのだろうか?」
ふとそんな疑問が浮かんできました。
買われたものはもちろんハンバーガーなのですが高齢者がそれをどうしても食べたいと思うのだろうか?と考えてしまったのです。

ハンバーガーを食べたいから来るという目的ではなく、この店に求められているのは、もしかすると「人とのつながり」や「楽しい会話」。
つまりお腹ではなく、心を満たしたいから来店されているではないでしょうか。
「心の豊かさを求める時代」と言われて久しいですが、まさにそんな時代の象徴を見た気がします。

私たちは、いつの頃からか「モノを買っても幸せになっていないな」と気づきはじめました。
これを買えば幸せになる。そう思ってモノを買っても、それは一時の幸せ。
心は豊かになった気はしません。それよりも、人と楽しく会話する。
道端の花を眺めて綺麗だなと感じる。
そんな体験のほうが、心が豊かになった気がすると思う人が増えてきたように思います。

そんな時代だからこそ、お客さまの「本当にほしいもの」(例えば心が豊かになりたいというニーズ)に気持ちを寄り添える人が求められているのでしょう。
例えば、ハンバーガーを食べにくる高齢者の方に「いらっしゃいませ」とマニュアルで答えるのではなく、例えば「今日もいい天気ですね、○○さん」と言って会話する。
そんな人やお店に、知らず知らずに人が集まってくるのではないでしょうか。



カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 02 月 03 日 18:29

仕事の面白さは自分がつくる

仕事でも、スポーツでも一生懸命やっていると「奥の深さ」を感じることがあると思います。
私たちの映像の世界でも、ワンカットを何分の一秒伸ばすか、短くするかで雰囲気が変わるとか、
インタビューをする時にこちらの心の向き方で引き出される答えが変わるとか、
今までは見えなかったことが見えた時に、その世界の奥深さを感じることがあります。
この瞬間に、ぐんと仕事は面白くなってきます。

どうすれば、もっと良くなるか。単調でつまらないと思っている仕事でも、
グッと集中して何度も何度も挑戦してみる。小さな差にこだわってみる。
そうすると今まで見えなかった世界が見えてきます。

資料づくりでも、お茶を出すことでも、接客の仕事でも、どれだけこだわってやるか。
仕事の面白さは、自分が作り出すのものだと思うのです。
スピード、精度、綺麗さ、見やすさ、使いやすさ、わかりやすさ、ニーズの先読み、心配り・・・
こだわる世界は無数にあります。

時々、若い人が「仕事が面白くない」と愚痴をこぼすのを聞くことがありますが、
それはきっと本当の面白さに気づいていないときなのでしょうね。
仕事の面白さ以外のことが気になってしまうのは夢中になっていないのかもしれません。

仕事に限らず、スポーツでも、遊びでもグッと自分から集中してこだわっていく。
面白いかどうかは、その仕事の内容のせいではなく、自分自身がどんな心で向き合っているかなのだと思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 01 月 29 日 18:23

「素直な言葉」に心が豊かになる

休日にあるレストランで食事をしました。
コースの最後に小さなスィーツが並んだプレートが運ばれて、
「この中からお好きなものをお選びください」と言ってくれました。

私も一緒にいた妻はとても喜び、好きなものを選ぶ、とそのスタッフが皿に盛りつけてくれました。
皿の上にきれいに並んだスィーツ。
「ありがとう」と声をかけると、そのスタッフは「嬉しいです。見てくださっていたので少し緊張してたんです。」と少し照れたように言われました。
なんということはない、こんなやり取りだったのですが、
私は「このお店はいいな」という気持ちになりました。

もちろん、丁寧な言葉で会話するのは接客の基本。
このお店の人たちの接客はレベルの高い印象です。
でも、こんな風に、働いている人たちが「自分の素直な気持ち」を乗せて会話をしてくれると、
何だかそこに人の心を感じ、ホッとします。

以前、顧客満足度の高い自動車販売店で、
「ありがとうございます」という言葉だけでなく「買っていただけて本当に嬉しいです」という、
素直な気持ちを伝えるようにしたらお客様との距離が近づくようになったというお話を
聞いたことがありました。
接客の基本だけではなく、そこに心を乗せることは、本当に大切なことなのかもしれません。

しかし、言葉の根底にあるのはその人の「人柄」。
私たちに声をかけてくれたスタッフは多分、このサービスに慣れていなかったのだと思いますが、
「だからこそ、一生懸命がんばろう」という思いだったと思います。
ひとつひとつの仕草から、そんな気持ちが伝わってきました。

最高のおもてなしは、誠実な人柄と堅苦しくない素直な会話。
ホスピタリティは「技術」ではなく、やはり「精神」。
一生懸命に働こう、心を込めて頑張ろうとか、その人の「心のありよう」が
いちばん大切なのだと思います。

カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 01 月 22 日 11:58

ホスピタリティの原点

先日、京都で行った「知恵の場」(5回シリーズのセミナー)では、
講師の力石寛夫先生(トーマスアンドチカライシ代表)に「ホスピタリティの原点」と
いうテーマでお話をしていただきました。
同名の書籍をお持ちの方も多いと思いますが、力石先生は45年に渡ってホスピタリティを
日本に広げてこられた「ホスピタリティの父」と呼ばれている先生です。

「ホスピタリティとは心の共有である」。
豊かさや優しさ、楽しさをお客様と共に共有することだと仰っています。
例えばディズニーのスタッフは「お客様の人生の思い出づくりのお手伝い」を
したいと思って働いている。
スターバックスの店員さんは「職場でもなく家庭でもない第三の憩いの場」をつくろうと働いている。
単なる遊園地、飲食業ではなく、お客様の心に寄り添って、心を通い合わせていくことが
「ホスピタリティ産業」。楽しさや豊かさを共有している企業です。

では、そんなホスピタリティを提供できる企業になるにはどうすればいいか。
まず、「もっといい仕事をしよう」「質を向上させていこう」という志。
これがなければすぐ業績や効率に走ってしまいます。
そして「あたりまえのことをあたりまえにする」。基本・原点・本質を磨き続けることだと仰います。

例えば、「気持ちのいい挨拶」「約束した時間を守ること」「人に不快感を与えない身だしなみ」。
こんな「あたりまえ」をしっかりしていくことがホスピタリティの原点。
「なんだこんなことか」と思われるかもしれませんが、いい会社はみんなここを大事にされています。

わが身を振り返ってみても、確かに朝の挨拶も、「おはよう」というものの、
習慣的に挨拶をしてしまいがち。そこに心がこもっているか?
相手の気持ちを察したり、こちらの心を伝えあったりしているかと言われると恥ずかしくなります。

自分のまわりの人と心の共有ができない人が、どうしてお客様にホスピタリティを提供できるか?
そんなメッセージが伝わってきました。

力石先生はいつも、会場のトイレに水がはねていると、そっと拭いて出ていかれたり、
落ちているゴミを拾われます。
まさに「足元から」。私もひとつひとつの原点を磨いていこうと思います。



カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 01 月 13 日 13:26

難病と闘う、織田友理子さんと洋一さん(講演会のお知らせ)

昨年の4月に、DOIT!のアドバイザーであるベルウェイ研究所の山崎宣次さんのご紹介で、
織田友理子さんとご主人の洋一さんにお会いしました。

織田友理子さんは22歳のときに、遠位型ミオパチーという、筋肉が年々失われてしまう病気が発病。
それ以降、だんだんと自分で動くことができなくなり、今はご主人のサポートを受けながら
車椅子で生活をされています。
現在、この病気の治療薬はなく、織田さんは当初、大きなショックを受けられましたが、
この状況を嘆いていてもしかたがない、出来ないことを数えるのではなく、
自分に出来ることを考えて生きていこうと、いろんなことに挑戦をされるようになりました。
車椅子で生活されている人がもっと自由にいろんな場所に行けるようにと
バリアフリーマップを作ったり、治療薬のない難病のことを多くの人に知ってもらい、
国や企業に製薬開発を働きかけたり。
織田さんの、いきいきとした姿に多くの人が巻き込まれ、動き出しています。
先日はオバマ大統領ともお会いされたそうです。

私たちブロックスも、織田さんの“前に向かっていく生き方”や“支え合って生きていく姿勢”に、
たくさんの勇気を頂きました。
そこで、昨年、織田さんご夫婦の活動や生き方をご紹介するドキュメンタリーDVD
「Walker『私』の道」※を作成することになったのです。
(販売費用の中から一部を難病支援のNPOに寄付させて頂きます)

そして、来る2016年2月5日(金)。
DVDの発売記念の「織田友理子さん講演会」を開催いたします!
生きていく上の勇気、希望。とても素敵なお話を伺えると思います。
ぜひ、皆さまのご参加をお待ちいたしております。

※DVD「Walker『私』の道」の内容はこちらをご覧ください。(サンプル動画配信中)
https://www.doit-fun.jp/shopping/goods_detail.php?id=160


■織田友理子さん講演会(DVD発売記念)のお知らせ

【セミナーの内容】
内容:ブロックス主催「織田友理子さん講演会」
講師:織田友理子さん(NPO法人PADM代表)
日時:2016年2月5日(金)18:00~20:00
    ※受付:17:30~ ※懇親会 20:30~(希望者のみ)
会場:ハリウッドビューティプラザ 4F 〒106-0032東京都港区六本木6丁目4番1号  
※東京メトロ日比谷線「六本木駅」C1出口直結
定員:40名(先着順とさせていただきます)
参加費: セミナー参加費 3000円(税込)※DVD「Walker「私」の道」1本ご進呈
※懇親会の費用は別途必要になります。
主催: 株式会社ブロックス (協力:ハリウッド化粧品)

【お申込み方法】
お申込みをご希望の皆さまは、住所・氏名・ご連絡電話番号、参加人数を記入の上、弊社まで「メール」もしくは「お電話」でお申込みください。
(宛先)株式会社ブロックス 織田友理子さん講演会係 
メール:info@blocks-net.co.jp お電話:03-5312-1831

【その他情報】
●織田友理子さんの書籍
「心さえ負けなければ、大丈夫。」(鳳書院)
https://www.doit-fun.jp/shopping/goods_detail.php?id=162
「ひとりじゃないから、大丈夫。」(鳳書院)
https://www.doit-fun.jp/shopping/goods_detail.php?id=161

●織田友理子さんの言葉(書籍より抜粋)
「病気だから○○が出来ないと、病気を人生の“障害”にしたくない」
「心さえ負けなければ、大丈夫」
「人生の幸不幸は、障害とは関係ありません。他人との比較で決めるものでもありません。
自分で決めるのです。」


カテゴリー : メルマガコラム

2016 年 01 月 06 日 16:48

駐輪所のおじさんに学ぶこと

新年明けましておめでとうございます。

いきなり私ごとで恐縮ですが、このお正月は、昨年から働き始めた娘が休暇で帰ってきて、
家の中が久しぶりに賑やかになりました。
新社会人としてのこの一年は、慣れないことばかり。
四苦八苦しているようですが、自分の仕事に誇りを持って取り組んでくれているようで、
それがいちばん嬉しいお土産でした。

しかし、仕事はいつもいつも順調にいく訳ではなく、マンネリになったり、落ち込むこともあります。
いつもフレッシュな気持ちで働くにはどうすればいいのでしょうか。

私がいつも利用する駅の近くに、有料の駐輪所があります。
そこに自転車の整理をする一人のおじさんがいるのですが、
私は密かに、そのおじさんを自分の励みにしています。

駐輪所には、毎朝、たくさんの人が自転車を預け駅に向かっていきます。
駐輪所は言ってみれば「場所を貸す」だけの場所。
自転車を自分で停めて出ていくだけのところともいえるのですが、
そのおじさんは、一人ひとりのお客様に深々と御礼をし、
「いつもありがとうございます。気を付けていってらっしゃい」と
一人ひとりに笑顔で挨拶をされるのです。
その笑顔にお客様も笑顔を返し、その駐輪所はいつもいい雰囲気。
輝いている感じがします。
私自身は利用していないのですが、おじさんの仕事をみる度に心がキリッとします。

毎日が初演の気持ちで、与えられた仕事に手をぬかず一所懸命に取り組む。
おじさんの仕事には、「もうこれぐらいでいいか」ということがまったく感じられません。
マンネリなんて言っている間は、本当に打ち込んでみていないのかもしれませんね。

私たちも、まだ、おじさんのような仕事には届かないことばかり。
ただ、そこに向かっていきたいと思っています。

誇りを持っていきいきと働く人、いきいきと働く職場づくりを応援したい。
それが私たちの変わらぬ願いです。
2016年も、ブロックスはいろんなことに挑戦していきますので、
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

カテゴリー : メルマガコラム

私たちが大切にしていること